失敗も失敗、大失敗

　空き巣に入られ、自らが経営する旅行会社の社員に借用書を書かされ、二週間で五キロ減の目標を掲げたにもかかわらず増減ゼロで帰ってきた今回のセブ訪問は色んな意味で失敗も失敗、大失敗でした。かてて加えてフルスロの特大ブーメランを食らったこともあり、セブ滞在中の私は終始悲しげ、寂しげ、政重ゆうき。こんなことなら二週間毎日キンパルの最低設定で負けていほうが幾分マシだと思っていたので、昨日、成田空港に着いたときは心底ホッとしたというか、今日ですべてが終わる、今日ですべてが変わると泉谷しげるみたいなことを考えていましたマジウケる。

※たどりついたらいつも雨ふり。

　その兆候は見られました。いつも三十分ほど待つ荷物のピックアップは割とすんなりいきましたし、ヤク二割、もとい約二割の確率で別室に連れて行かれる税関もパスポートを見せたら一発スルー。スカイライナーにも五分と待たずに乗れたのでこれはもう完全にツイてるね、（スカイライナーに）乗ってるね、負の連鎖は断ち切れたものだとばかり思っていたのですが、好事魔多しとはよく言ったものです。中パケ武先輩のお土産用にパケでも購入したと思われたのか、スーツケースを見ると開けられた形跡があったので鍵部分の三桁の数字をしっかり確認した後、ロックを掛けて家に帰りました。

※長期の旅行の際にはこれを使います。ビワコくらい大きいです。

　ところがです。家に着いて荷をほどこうとロック解除のボタンを押したら、どういうわけかスーツケースはピクリともせず。移動している間に三桁の数字がズレてしまった可能性もあろうと、とりあえず番号を確認してみるもズレてはいない。理由は分かりませんが、もうこうなると999通りの組み合わせすべて試さぬことには荷をほどけないので仕方なく、本当に仕方なくカチャカチャやっていると800番を超えたあたりでようやく解除。中身を確認して何故スーツケースが開かなかったのか、その理由が分かりました。

　よく見てみると航空会社のタグには本来あるはずのない漢字が書かれてあるし、取っ手部分に付いているはずのジャルグローバルクラブのタグもない。さらに言うならひと回り小さいような気がしないでもない。そう、私のスーツケースではないのだから開くわけがないんですよ。

※すぐに成田空港にスーツケースを持って行き、その後、持ち主である中国人観光客の元に届けられたと聞いて心底ホッとしています。持ち主の方、海南航空とフィリピン航空の担当者、そして税関職員の方、本当に申し訳ございませんでした。