
「未知なる可能性を求めて。ぱちんこ業界で輝く女性の物語」
~第一話 マルハン昭島店店長春本さんの軌跡~
私たち全日本学生遊技連盟(略称、学遊連)は、若年層の遊技人口を増やし、未来のぱちんこ業界を盛りあげるべく、ぱちんこに関わる様々なプロジェクトを学生職員中心に運営をしています。
しかしながら、ぱちんこ業界に興味がない学生はまだまだ多く、特に若い女性はマイナスイメージをもっている方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。そんなイメージが本当なのか、学遊連の女性メンバーで構成された「学遊連女子部」が取材を行いました。
ご協力いただいたのは、実際にぱちんこ業界で働く、マルハン昭島店の店長である春本さんです。女性が店長として活躍するまで、どのようにキャリアアップをされたのか、入社動機ややりがい、集客の工夫など、学遊連女子部が気になることを伺っていきます。
今回は、2つのテーマで座談会を行いました。前半はリクルートをキーワードに、ぱちんこ業界に就職したきっかけやメリットについてお話を伺いました。後半は若年層への集客をキーワードに春本さんの集客工夫や学遊連女子部がぱちんこ店にこんな施設があったら嬉しいなどざっくばらんにお話しをしております。
今回は前半「リクルート」をキーワードにした座談会の様子をお届けいたします。
☆座談会メンバー★
マルハン昭島店 店長 春本知里さん
新卒入社で13年目。
春本さんXアカウント:
マルハン昭島店Xアカウント:
学遊連公式アンバサダー ひなた
ホール来店や当会主催のイベントに登壇し、ファンや学生との交流を直に図っている。ぱちんこ業界の魅力をSNS等で随時発信中。
学遊連 学生職員広報担当 中村雅子
香川大学の4年生。
学遊連の女性職員として女性目線でのSNSを発信中。
――春本さんはそもそもぱちんこ業界を選んだきっかけってありましたか?
春本さん もともと体育大学に通っておりまして、 初めのうちは体育の先生になろうと思っていました。 でもある時、体育の先生は難しそうだなと感じて、 一般企業での就職に切り替えて就活をすることに決めました。 人を喜ばせる、幸せにするような仕事がしたいなと考えて、 ブライダル業界やホテル業界を受けていました。そんな時に説明会案内のメールをもらったのがマルハンだったんです。 当時ぱちんこ業界に興味はなかったのですが、ちょっと行ってみるかと軽い気持ちで参加しました。人事の方の「ようこそ」っていうウェルカム感が嬉しかったのと、会社の雰囲気に直感で通じるものを感じ、選考に進みました。一番大きな決め手としては、一緒に働く人で決めましたね。 この人たちと一緒に働きたいなっていう気持ちから入社を決断しました。
雅子 やっぱり一緒に働く人って大事ですよね。私もアルバイトをしているのですがそう思います。 働く人でアルバイトを続けたいかどうかが決まるって。
ひなた 私もこの業界に入るきっかけとなったオーディションを受けた時、周りの皆さんの空気感・温度感がすごく素敵で、直感で受かりたい!頑張りたい!ってなりました。
――新卒として入社後、どのようなお仕事からスタートされたのですか?
春本さん 入社前に研修があり、入社してからは店舗に配属されました。配属後1週間程度は入社前の研修で学べなかったことを座学で勉強しましたね。その後はホールに出て、お客様との接遇がスタートしました。最初はお辞儀・挨拶の基本マナーを学んだり、お客様が遊技しやすい環境の提供作りをしたりしていました。ドル箱と呼ばれるパチンコ玉やメダルを入れる箱があるのですが、当時はお客様のもとに置かれたドル箱の上げ下ろしを店員が行っていたので、 満杯になったら「失礼いたします」って断りを入れて下げていましたね。
雅子 ドル箱の上げ下げ大変そうですね。
春本さん 私自身運動をしていたのでドル箱を重いと感じたことは無かったです。今はスマートシステムが主になり、パチンコ玉やメダルが遊技機内に封入されドル箱を使う必要がなくなったので、身体的負担はかなり軽減されてると思います。
ひなた 重いものを持つのが苦手な女性も安心ですね。でもそうなると、お客様と接する時間は減ってしまいましたか?
春本さん そうですね。なのでお客様と接する時間が減らないよう、意識的にお話しできる接点を作りにいくようにしています。 たとえばお煙草を吸われているお客様に灰皿を提供したり、交換したり。ゴミも「お下げしますね」って声かけに行って接点を持つよう心掛けています。
ひなた 素敵ですね!
雅子 小さな心配りはお客様にとって嬉しいですよね。
――どのようなきっかけで店長を目指そうと思ったのですか?
春本さん 入社する前にマルハンのパンフレットを見ていた時、当時の女性店長がカウンターでお客様と対応している見開きのページがあって、すごくキラキラしてかっこよかったんですよ。キャリア志向で珍しいタイプだと思いますが、やるからには上を目指したいという気持ちがありました。「最短で店長になりたい」って声に出していたら、社内で色んな方に出会ううちに、周りの方が助けて支えてくれるようになり、店長になることができました。
雅子 声に出すことって大事なんですね。私自身、経済学部で組織論を学んでいるのですが、私たち同性代はキャリアアップに興味ない人が多く、春本さんは珍しくていいなと思いました。 まわりではキャリアアップしたい人って聞いても誰も手をあげない。1人でも手をあげたら多いと思います。
春本さん キャリア志向の女性って少ないですよね。管理職は罰ゲームと書かれている記事も見かけたことがあります。 特に女性の方は、自分が100%できているって思わないとなかなか管理職に立候補しづらいのかなと感じています。女性の管理職を増やすのが課題ですね。
雅子 春本さんの背中を見て店長になりたいと思う女性がこれから増えるといいですね。昭島店には女性スタッフは何人いらっしゃいますか?
春本さん 35人中、半分は女性スタッフですね。
雅子・ひなた そんなに?!
春本さん 女性マネージャー、社員、学生や主婦のアルバイトもいて、女性スタッフが多い店舗ですね。
雅子 上の方が女性だと働きやすそうですよね。
――春本さんの1日の仕事のスケジュールを教えてください。
春本さん まず、朝開店をする時に、できる限りお客様のお出迎えをするようにしています。そこからホールの様子や駐車場の外周のチェック、 バックヤードに戻って事務処理の仕事ですね。
ひなた 店長になってから事務仕事が多くなりましたか?
春本さん 店長になる前のマネージャー業務から事務仕事が増えてきました。行政との書類のやり取りなど外向けの仕事もあれば、社内で今後の業務の流れを店舗スタッフに伝えていくような仕事もあります。チームビルディングでスタッフと面談して1日が終わってしまうこともありますね。あとは取引先の方と商談、会議に出ることもあり、1日があっという間に終わって、気づいたら閉店しています。
ひなた・雅子 そうなんですね!
春本さん 長時間労働になってしまうので、ちゃんと優先順位をつけながら仕事をするように心掛けています。早く上がれた日には近隣の店舗に打ちにいって、市場調査をしています。自分のお金で遊技してお客様と同じ体験をすることで、お客様目線を忘れないように寄り添えればと思っています。
雅子 お客様と同じ立場になってくださるのってすごく嬉しいです。
――パチンコ台の入れ替えなど力仕事は、女性にとって体力面で負担も大きいのではないでしょうか?
春本さん 女性スタッフは台を持ち上げて、 取り付ける作業は基本的にやらないんです。適材適所で力に自信のある男性スタッフにお願いしております。女性スタッフは椅子カバーの付け替えや配線を付けたりなどの対応が多いですね。
ひなた そうなんですね。ぱちんこ業界に興味があっても体力に自信なく懸念してしまう女性もいると思うので、安心しました。
春本さん 台は大体40kg程あって男性でも重たいと思うので、台車を使って運んでいますよ。人力だけで持ちなさいと言われることはないので安心してくださいね。
――スタッフに絡んでくる怖いお客さんはいますか?
春本さん ほとんどいないかなと思います。むしろ私たちスタッフに興味を持って話しかけてくださるお客様が多くいらっしゃいますね。漠然とした不安を感じていたら心配しなくて大丈夫ですよ。
ひなた 女性でも安心して働けますね。
――ぱちんこ業界は男性が多い職場のイメージです。働きにくさはありますか?
春本さん お店にもよりますが、 意外と女性スタッフは多いです。性別による働きにくさは特に感じていません。先程もお話に出ましたが、昭島店の男女比は半々ぐらいなんです。遅番だと男性スタッフが多いですが、 早番だとほぼ女性スタッフで男性スタッフ1人のときもありますよ。
雅子 それは驚きです。男性スタッフが多いイメージが先行しちゃっているので聞けて安心しました。
――仕事をする上で苦労している部分はありますか?それをどう乗り越えているかも教えてください。
春本さん お客様はやっぱり圧倒的に男性の方が多いので、女性である自分と少し感性が違うかなと感じています。たとえばポスターを作った時、ユーザー男性にどうしたら刺さるんだろうって考えます。そんな時は一緒に働いている周りのスタッフ、マネージャーの男性に頼っています。 「こういう言い回しってどういうふうに見えますか」って周りの方に意見を聞いて、採用してホールに出しています。 そういった感性の違いや見ているものの違いで苦労するところがあるとは感じていますね。 でもお客様にどう伝わるのか自分でもしっかり考えたいので、周りの方に意見を聞いて助けてもらっています。
雅子 みんなで助け合って作られているんですね。逆に女性店長だからこそ女性のお客様目線で寄り添って空間作りができそうですよね。
春本さん そうですね。女性のお客様が喜んでくれてまた来たいなって思ってもらえるよう頑張りたいです。あとお客様から「女性店長、珍しいよね」「頑張ってね」って声を掛けてもらえる機会が増えているので、大変さよりやりがいの方が大きいですね。
ひなた お客様からの直接の応援って嬉しいですよね。私もホールさんに来店する時、ファンの方やその場にいたお客様から「頑張ってね」「応援してるよ」って直接声を掛けられるととても嬉しいです。
――パチンコ店における仕事の魅力はどんなところでしょうか?
春本さん お客様に「楽しかったよ」って言ってもらえるのが1番嬉しいなと感じます。 あとは接客があまり得意ではなかったスタッフがお客様に褒めてもらっている姿を見たり、自分が教えたスタッフが他のスタッフへ教えられるようになったりなど、働くスタッフの成長を間近で見ることができるのもすごく楽しいなと思いますね。
ひなた お客様と間近で接することができるのはパチンコ店ならではですよね。
春本さん そうですね。店長になってお客様と関わる機会は少し減ってしまったのですが、「春本さんに会いに来たよ」「元気もらえたよ、 また来るね」って言ってもらえると嬉しいし、やっている意味があるなと感じます。
ひなた 私自身マルハンさんに遊技しに行くのですが、スタッフさんの笑顔が素敵で帰る時に温かく接してくれるので「また来よう」って思います。
春本さん ありがとうございます。マルハンでは「判断基準はお客様」という指針を立てており、 お客様の満足、創造のために私たちは何ができるんだろうといつも考えながら働いています。この指針は全従業員に浸透しているのかなと感じますね。
――ぱちんこ業界で働くことを検討している学生にメッセージをお願いします!
春本さん 社会から見るとぱちんこ業界は怖いイメージが先行しているのかなと思うんですが、実際に働いてみると全然そんなことないよと伝えたいです。一緒に働いていく周りの方々を自分の目で見て信じてほしいなと思います。興味がある方はぜひチャレンジしていただけると嬉しいです。可能であれば就職前にアルバイトで働く機会も設けてみてはいかがでしょうか。
ひなた 職場の雰囲気も見れていいですよね。素敵なお言葉ありがとうございます。
雅子 女性店長ならではの貴重なお話を伺うことができ、大変勉強になりました!
次回は後半「集客」をキーワードとした座談会の続きをお届けいたします。
お楽しみにお待ちくださいませ。