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【総会】日遊協 業界唯一の横断的組織の役割を発揮して率先垂範

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2023/06/14

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一般社団法人 日本遊技関連事業協会(西村拓郎会長)は6月13日、ハイアットリージェンシー東京において、第34回通常総会を開催。全3議案を上程して原案通り承認可決した。執行部に異動が生じたところから、金光淳用氏を選任し、臨時理事会において副会長とした。また、祝賀会において遊技産業議員連盟の国会議員(元含む)10数名が来賓として出席し、祝辞した。

来賓として出席した警察庁保安課の松下和彦課長(写真)は次のように、業界唯一の横断的組織として期待する業界の社会的地位向上について講話した。

ただいま御紹介いただきました警察庁保安課長の松下と申します。どうぞよろしくお願いします。本日、日本遊技関連事業協会の令和5年度通常総会が執り行われましたこと、心からお慶び申し上げますとともに、皆様方におかれましては、平素から警察行政の各般にわたり御理解と御協力を賜っており、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。先般、新型コロナの位置づけが5類に移行され、経済活動が積極化されつつあります。業界におきましては脱コロナの動きに加え、スマート遊技機の導入により、新たな段階を迎えているものと承知しています。
本日は折角の機会ですので、ぱちんこ営業の健全化に関連して、何点かお話させていただきます。

まず、広告・宣伝の運用についてであります。
広告・宣伝規制の扱いに関しては、昨年末から本年にかけて、新たな警察庁通達を発出するとともに、業界の自主的な取組みとして広告宣伝ガイドラインが制定されました。特に日遊協におかれましては、ガイドラインの策定にあたり、業界内の調整という難しい役割を担ってこられたと承知しています。今後は業界内において、ガイドラインの周知が確実に行われるとともに、それに沿った広告宣伝の運用が徹底されるよう努めていただき、広告宣伝の健全化について業界挙げて取組んでいただくことを期待しています。
その上で、広告・宣伝の在り方について一言申し上げますと、ガイドラインについては、すでに数多くの質問が業界団体に寄せられおり、内容を補足する通知文書や、Q&Aが発出されています。広告宣伝の内容が多岐にわたることを踏まえれば、多くの質問が生じることは、ある意味当然のことでありますが、他方で警察庁通達やガイドラインの趣旨が十分に理解されていないのではないかと、思わざるものも見受けられます。今一度、警察庁通達やガイドラインの趣旨に立ち返っていただき、業界として広告宣伝を活用してどのような目標を達成したいのか、世間に与えるイメージの観点から、どのような広告宣伝が業界にとって通俗的にプラスになるのかという視点で健全化の取組みを進めていただきたいと考えています。
警察としては、こうした業界の取組を踏まえながら、あるいはこれを補完する形で対応していきたいと考えていますので、ホール以外の視点を持つ貴協会にしかできない役割を広告・宣伝に関しても担われることを期待しています。

次に、のめり込み・依存防止対策についてです。
昨今、オンラインカジノをめぐる問題が指摘されたり、大阪のIR区域整備計画が認定される中で、ギャンブル等依存症にかかる問題も取りざたされています。ぱちんこ営業はこれらのギャンブルと異なるものですが、業界においてギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づき、のめり込み依存問題に関する取組を着実に推進いただいております。特に自己申告・家族申告プログラムにおいては、日遊協が業界の先頭に立ち、その導入を積極的に推進され、貴協会における会員企業の導入はほぼ100%に達していると承知しています。今後は未導入ホールに対する働きかけを継続するとともに、遊技客などへの周知の強化、ユニットシステムを活用した申告プログラムの高度化にも取組まれることを期待しています。引き続き、業界の取組みに対する社会の目を意識しつつ、のめり込み・依存等で困っている方やそのご家族に寄り添えるよう、各種取組の改善進化をお願いします。

次にぱちんこ営業に関する不正防止対策についてです。
遊技機の不正改造事犯や賞品買取事犯は、昨年も検挙された事犯がありました。これらの事犯は、型式試験による射幸性の適正化を侵害するものであり、また賭博との一線を画す上で根幹となる規制に違反する事犯です。警察としてこれらの事犯に厳正対処する方針に変わりありませんが、業界としてこの違法行為が発生しないよう、様々な取組を継続していただくことが重要と考えています。
PSIO(遊技産業不正対策機構)やセキュリティー対策委員会の事務局として長年にわたり不正防止対策に取組んでいただいてきた貴協会が引き続きこの分野でも業界をリードしていただくことを期待しています。
また、遊技産業健全化推進機構はホールへの立入や警察への通報を通じて、不正防止対策において重要な役割を果たしています。機構の活動に対して様々なご意見があることは承知していますが、機構においてもその活動を持続可能とするための取組みをしていると承知しており、業界も機構への協力支援をお願いします。業界においては地方自治体や地域社会と連携して、防災活動、地域清掃活動などの地域に密着した幅広い社会貢献活動を展開してこられたものと承知しています。最近でも業界として、本年2月に発生した、トルコシリア地震への復興支援をなされており、こうした取組は、業界に対する世間のイメージ向上に資するものであるところから、引き続き関係機関と連携を図りつつ、SDGsの観点にも配慮した多様な社会貢献活動を推進されることを期待しています。この他にも、トラック運転手の2024年問題、流通制度における低苛烈化など、さまざまな問題があると承知しています。警察としては今後とも業界の意見や要望に真摯に耳を傾け、課題解消に向けた業界の取組を支援していきたい。
この点、各種申請において提出している書類が都道府県において差があることについて、業界より改善要望をいただいています。警察庁としては、将来的な行政手続の問題化を見据え、業界の皆さまと意見交換を行いながら改善に向けた取組を進めて参りたいと考えています。

最後になりますが、貴協会は業界唯一の横断的組織であり、射幸性、のめり込みといったコアな問題から流通、販売、環境に至る幅広い課題と向き合い、常に社会から見られる視点を持ちながら、業界のあるべき姿を求めてきた歴史があります。本日述べた課題は貴協会の旗印のひとつである社会的地位の向上という観点から、いずれも重要な課題です。特にホール、メーカー、販売会社のそれぞれの立場からは解決が困難な課題については、業界唯一の横断的組織である貴協会の役割が、その解決にあたって不可欠になると考えていますので、引き続き業界をリードした取組の推進を期待しています。
最後になりますが、結びに貴協会の益々の発展と皆さま方のご健勝ご多幸を心より祈念いたしまして私の挨拶とさせていただきます。

一般社団法人 日本遊技関連事業協会

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