【ぼくらの180日戦争・ep4】宇良_馬敗れてパチンコあり

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「ずっと編集やってきたキミがライターさんのように実戦して原稿書くなんてねえ。とんだ大抜擢だ。言ってみればベテラン騎手がGIに初騎乗するようなもんだね」

 

そう言って焼酎の水割りを飲んでクシャッとした笑顔を投げかけてきたのは競馬大好きペコ姐さん。

 

ディープインパクトに惚れて競馬をはじめ、いまでは一口馬主をやるほど競馬にのめり込み、かつて競馬関係の仕事をしていた自分より博識だ。

 

 

「2010年のフェブラリーステークス。苦節10数年にしてGI初騎乗の小林クン(慎一郎・元騎手)とグロリアスノアを思い出すなあ」

 

 

「ついに立った大舞台で人気はそこそこ(6番人気)。次にチャンスが回ってくるのは何年後か、はたまたこれを機会にトップジョッキーへの道を切り開くのか・・・」

 

 

普段は物静かで見た目は自分より若く見えるお姐さんだが、アルコールが入って好きな騎手の話をし出すと止まらなくなる。

 

 

「またとないチャンス。一発、色気を出してみたくなる場面だけど小林クンは落ち着いてたねえ。これまで勝ってきた戦法を変えることなく中団でじっと待機」

 

 

身振り手振りを交えながらレースの状況を再現してくれようとしている。

 

 

「前がハイペースでやり合ってチャンスは十分! かと思ったんだけど、前に居たのは砂の怪物エスポワールシチー

 

直線、小林クンとノアはよく追い込んだんだけど掲示板に載るのが精一杯。馬券はハズれちゃったけど、思い出深いレースだったなあ」

 

 

オーバーな動きだったせいか、少し息遣いが荒くなったところで水割りをひとあおりする。

  

「つまりだよ、大舞台だからといってこれまでのフォームは崩さない方がいいってこと。ま、頑張ってよ」

 

 

なんとも言えない激励(?)をされて臨んだ実戦日。

 

 

いつものように会社でひと仕事を済ませてからホールへ移動。最近見つけた勝負になる「CRフィーバーマクロスフロンティア2 Light Spec 77Ver. 」が空いていることを確認しまずはひと安心。

 

さてさて今日のご機嫌は?と打ち出したところ、ワンプッシュ0.5kで大当りをゲット。これは確変に繋がらなかったものの追加投資0.5kで2回目の大当りから確変へ。

 

こりゃあ健闘どころか大穴あけちゃうな、と気負ったのがいけなかったのか、いつもとは違うフロンティアモード間でのハマリが訪れる。

 

あっという間に投資は20k。いつもならアツくなって出るまで粘り倒すところだが、いま使っているのは部長様の大事なお金。甘デジとは言え、いつ当たるかわからないパチンコに見切りをつけてパチスロ稼働へとシフト。

 

1時間ほど複数店舗にまたがってウロウロしたところ「ミリオンゴッド-神々の凱旋-リセット濃厚467Gハマリ台を発見。

 

一発逆転を狙い、順調に天国への階段を昇っていき、天井まであとわずか…!

 

いつもと同じように見えない力に導かれ917G

天井間際で当たって単発。。。

 

その後はいつも以上に慎重に台を吟味した結果、あえなくタイムアップとなった。

 

 

後日、そんな顛末をペコ姐さんに報告したところ…

「そりゃあ世の中、そんなに上手くいくもんじゃないよ。でも、この前の話には続きがあってね。小林クンとノアのコンビはその年の末の大舞台、ジャパンカップダートで大穴をあけるんだよね。

 

ステップレースの武蔵野ステークスでは当時まだ大井に所属していた戸崎クンが乗って、いつもより前で競馬をしての1着。

 

小林クンには燃えるものがあっただろうね。でも、レースでは冷静に、自分が信じたスタイルを貫き通して8番人気2着。いやあ、あの時は美味しいお酒が飲めたね」

 

と、またしても競馬と酒の話に。

 

「つまりは次は大丈夫ってこと!」

 

 

だけど姐さん、もう種銭は70K以上消えて、2回目があるかどうか…。

 

 

原稿にするんだったらこれだけは書いておいて、と言われたのがジャパンカップリアルスティールでバッチリ! と。

 

不器用だけど末脚の強烈さが大好きだったウオッカに似ているとのことだった。

 

 

ちなみに競馬愛は深いものの馬券成績は・・・お察しである。


※敬称略

 

 

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