経験者は語る〔1〕引っ越しバイト
記事一覧へ公開日: 2023/09/21
アイキャッチ画像のクオリティがアレだけどドンマイドンマイ気にすんな。
(´・ω・`)
あえての平成レトロだと思えば大丈夫
いったんClassicのシリーズはお休みしまして。
緊急企画「経験者は語る!」を10回ぐらいに渡ってお送りしていきますよ。
助さん、格さん、もういいでしょう。
というわけで、すでに時効になっていると思われる、むかしむかーしのお話をしたいのです。
これからの日本を担っていくべき若い人たちにゼヒ読んでいただきたいのです。
今からお伝えするのは、すべて実話です。
若干の記憶違いなどはあるかもしれませんが、意図的な創作はしていません。
大学生だった頃に引っ越し屋さんのアルバイトを経験したんですけどね。
誰でも知っているであろう大手の引っ越し屋さんです。
1日だけの、いわゆる「ド短期バイト」でした。
後日の銀行振込みなどではなく、働いたその日の終わりにバイト代が現金で手渡しされます。
この日は社員×3名、アルバイト×2名の計5名で動く体制だったのですが、トラックの乗車定員は3名ですから、残りの2名は、からっぽの荷台スペースに押し込まれました。
「本当は違法だから誰にも言うなよ」
3名の社員は3名ともが、なかなかの香ばしさでした。
バタンっと後部トビラを閉めると荷台の中は真っ暗になります。
本当に何も見えない状態で営業所から出発です。
スマホのライトをONにすれば、すこしは見えるんじゃないの?
何を言ってるんですか。
スマホはおろか、ガラケーすら存在してない時代ですよ。
そんなこんなで、引越しを依頼してきたお宅に到着。
「よろしくお願いしまーす」
家具や電化製品、段ボール箱などを5名で次々と運び出し、トラックの荷台に積み込んでいきます。
実を言うと、すでにこの時、ボクは引っ越し補助のバイト経験が数回あったものですから。
社員から文句を言われることがないように、なるべくキビキビと動くよう心がけていました。
家具を運ぶときは何があろうと絶対にカベにぶつけてはいけない等の基本的なことも把握していましたし。
しかし、もう1名のほうの大学生Aさんは未経験だったらしく、やや「たどたどしい」動きだったんです。
そんなAさんの動きを見て、香ばしい社員がAさんの目の前にグイっと顔を寄せて言いました。
「自分、とろくさいのう、ちゃんとやれや、おう」
説明不要かと思いますが、この場合の「自分」は、「お前」「アナタ」「you」の意味です。
この瞬間からAさんの動きが見違えるように素早くなりまして(にがわらい)。
誰も聞いてないのに、「いまっ、段ボール箱を2つ、運びましたっ!」とか、なぞの「がんばってますアピール」をするようになったりなんかして。
社員さんは知ってるんですよね。
あまり経験のなさそうなアルバイターに対しては、早い段階でカマしておくと(脅しておくと)、そのあとの動きが全く違ってくるということを。
で、この日は2軒の引っ越しを完了させ、営業所に帰ることになりました。
当たり前のように荷台に押し込まれるアルバイター2名。
ここで、ちょっとした事件が発生します。
運転手が、わざと急ブレーキをかけたり、わざとハンドルを切ったりして、ふざけ始めちゃったんですよ。
そしたら、荷台のカベにヒモ(ゴムひも?)でくくりつけてあった大きな台車(荷物を置いて、コロコロ転がして運ぶやつ)が外れ、荷台の中を自由に動き回る状態になってしまったんです。
急ブレーキをかけるたびに
ドーン!
ドカーン!
大きな音をたてて台車がカベにぶつかります。
しかし、本当に真っ暗なので、台車の動きは音で把握するしかありません。
足を踏ん張り、ときには逃げ惑う大学生×2名。
おーいおいおい
ガシィ!(台車をキャッチ)
わー
グムン!
もうね、カオスですよ。
運転席の方向からは大爆笑する3名の声が聞こえてくるし。
幸い、とくにケガをしたとかはなかったですけどね。
もしも当時、SNSが存在していれば。
確実に【拡散希望】の案件ですわな。
これで日当が9000円前後でしたっけねえ。
そこから軍手代として200円だったか300円だったか差し引かれたような気もしますが、ちょっとハッキリ思い出せません。
さすがに今は、そんなことないんでしょうけれども。
誰でも知ってる、なんだったらとてもイメージのよい、あの大手の引っ越し会社でしたからね。
驚きますよ。
あれから30数年。
「誰にも言うなよ」と釘を刺され、律儀に約束を守ってきましたけれども。
スミマセン。
ガマンできずに言っちゃいましたっ。
(´・ω・`)
てへぺろ
こんな調子で、まだまだ続きます。
てへぺろが。
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