貸してはいけない
記事一覧へ公開日: 2019/02/10
1999年11月に登場した北電子の不遇台「北の湯7(キタノユセブン)」。頭に日本てぬぐいを乗せて湯船に浸かっているオヤジの顔が告知ランプになっています。よく見るとメガネが「GO」の文字。
告知ランプつきの機種が流行らない時代だったせいか、ほとんど設置店がありませんでした。
前にもどこかに書いたかもしれませんが、当時はプレイヤーの多くが「告知ランプ」を否定的に捉えていました。
「パチスロに告知ランプなんか付けちゃったらリーチ目が台無しじゃん!」と。
岐阜県の某ホールなどは北電子の台に限り、告知ランプの電球を抜いて営業していたぐらいです。
『告知ランプを切ってありますので、どうぞ安心してご遊技ください』というPOPを添えて。
冗談ではなく、大マジメでですよ。
さて。
前回の「パチスロひとり旅Classic」では福島県いわき市の8枚交換店で高設定くさい大花火を掴んでリカバリーに成功したところまでお伝えしました。
今回は、そのつづき。
…と言いたいところですが、いわき市の健康ランドに向かおうとしていた名波アマのもとに突然、一本の電話がかかってきます。
電話をかけてきたのは、かつて勤めていた「太陽熱温水器の訪問販売会社」でボクの上司だった男性・Tさんです。北陸地方の福井県出身で、この電話も福井県からかけてきているとのこと。
※漫画の中に出てくる、やはり上司だった「黒川さん(仮名)」とは全く違う人物です。
Tさんは1995年(平成7年)から1996年(平成8年)にかけて、半年ぐらいの期間しか一緒に働いてない人なんですけどね。妙~に気が合ったので、それなりに仲良くさせていただきました。
ボクの10コぐらい年上で、顔は俳優の向井理さんと田中圭さんと、歌手の福山雅治さんを足したような感じの色男。
バツ×1だったかバツ×2だったか忘れましたが、それなりに女を泣かせながらの人生を歩んできたであろう人です。
つまりは黒川さんと似たような人生です。
(´・ω・`)
顔は足しっぱなしでいいの?
話が横にそれちゃうけど、ついでだから黒川さん登場の名シーン
『パチスロひとり旅ホームレス』単行本・272pの一コマより
名波アマから借りた4万円の返済を迫られるも持ち合わせがなく、内縁の妻の女性にお願いしてお金を出してもらう黒川さん(ほぼヒモ状態)です。
ツライ場面でしたが、ボクだって借金を抱えていましたからね。
いつまでもお金を貸したままというわけにいきません。
話を福井県のTさんに戻しますが、電話の内容はズバリ
「5万円貸してくれ」
というものでした。
福井市で新しく仕事を始めたけど、給料のタイムラグがなんちゃらかんちゃら。正確には覚えていませんが、とにかく「5万円貸してくれ」と。
絶対に返すから
と。
「ボクも借金を抱えているから、言うほど余裕ないんすよ」と、ささやかに抵抗したんですけどね。
絶対に返すから
と。
キリッ
と。
大花火で9万7000円勝った直後だったので、手持ちのお金がないわけではありません。
貸してくれ、貸せませんと何度も繰り返すのはイヤだったので、指定された信用金庫の口座に5万円を振り込む約束をしてしまいました。
あれから19年。
5万円は返ってきていません。
実は、あの後、2000年から2001年頃にかけてボクが旅打ちで福井県を訪れたときに2回ほどTさんと会ってるんですけどね。
「もうちょい待ってくれ」の繰り返しでした。そして、それっきりです。
会わなくなってから、ずいぶん経ちました。
どうですかね、もう連絡先も変わってるだろうし、今さら請求するつもりもありませんし。
ただ、2000年の夏に待ち合わせをした福井市の喫茶店(Tさんとマスターが仲良く話をしていたので、それなりに常連である可能性高し)が今も変わらず営業しているのはインターネットの検索で確認できたので、そこで張り込みをすればもしかしたら…(にがわらい)。
友人だろうが同僚だろうが、お世話になった上司であろうが、基本的に、お金は貸さないほうが無難です。もちろん事情によりケース・バイ・ケースだとは思いますけど。
貸さなかった場合、相手の機嫌が悪くなることもありますが仕方ありません。それだけの人だったってことですよ。
というわけで、次回こそは「パチスロひとり旅Classic」のつづきをやります。
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