木村魚拓のガチ日記
特集一覧へ更新日: 2015/06/02
番組収録では依然として、結構な頻度でヒット性の当たりが出ている。
例えばこれとか。
これとか。
これとか。
こんなとか。
今までに記録した、5号機における幾度かの万枚は全て収録中のことであるし、どうやらカメラの前では地力以上のものが発揮される体質のようだ。そのお陰で多くの番組で好成績を収めている反面、あいにくカメラがいないところではサンドにお金を入れるばかりでひとっつもパッとしない私にとって、此度の消費税率引き上げによる負担は決して軽くない。
開店して1時間も経たぬ頃だから、まだ3万も使っていなかった。勝負は始まったばかりであったが、両隣が早くもゴッドだの、ハーデスだのを引いてわっしょいわっししょいしているせいで、800Gのヘルゾーン高確を黙々と目指す私がよほど不憫にうつったのだろう、気のいいお兄さんが小銭をくれた。
「これでコーヒーでも飲んでよ」
ホール内では昔から、目押しを頼んだら缶コーヒー、顔見知りになって缶コーヒー、大きい一発を引いたら戦友に缶コーヒーといったように、缶コーヒーのやり取りをすることが多い。ジュースの類は子供っぽいところがあるし、炭酸は好き嫌いがあるし、水やお茶はコストパフォーマンスの点で魅力に乏しいとの理由で缶コーヒーが選ばれるのだろうが、実はコーヒーほど差し入れに適さぬ飲料は他にない。
加糖か否か、ミルクはアリかナシか、ホットかアイスか、香料はどうなのか…と、人によって好みは千差万別。その細かくある好みを完璧に把握しているならさておき、そうでなければ缶コーヒーを手渡した相手を感謝と困惑が入り交じる引きつった笑顔にさせる可能性が高いわけで、現物ではなく小銭をくれたお兄さんの行動は正しい。本来であればただちに感謝を述べるところだが、どう返すべきか口ごもってしまった理由はひとつ、お兄さんがくれた小銭の数である。
店内に売られていたのは、増税により130円に値上げされた缶コーヒー。そのことは開店してすぐに購入したから知っていた。しかし、お兄さんがくれたのは百円玉が1つに10円玉が2つ、つまり120円である。10円足りないのである。彼は値上げ分を忘れているのである。
すでに1本飲み切った上、財布にもう小銭はない。10円足りないことを正直に告げるか、あるいは10円足りない事実を呑み込んで、望まぬ缶コーヒーをわざわざ一万円札をくずして購入するか。言うか、言わぬか、言わぬか、言うか…と散々悩んだ末にとりあえず言ってみた。朝からハマっているのもあるし、もう2万くれないかと頼んでみたら、露骨に「はぁ?」って顔をされた。増税反対。