木村魚拓のガチ日記
特集一覧へ更新日: 2015/06/02
不思議ですわ。いやはやまったく不思議なもんですわ。
新幹線であろうと特急電車であろうと、どういうわけか電車内で他人が食べているものってのは臭うんですわ。もちろん、ロングシートの通勤電車ならともかく、アミューズメント感を漂わせるクロスシートの車両においては、何を食ったところで誰に咎められることはありません。どうぞどうぞお好きなものを思う存分たらふく食べて頂ければと思うわけですが、それでもまあ臭うものは臭うわけでして。
東の横綱は揚げ物ですね。私も揚げ物は好きです。ビールとかハイボールとかの炭酸系に鶏の唐揚げなんてのはこまどり姉妹に勝るとも劣らぬ組み合わせです。プシュッとやってガブっとやったらテンショングイグイ上がるのに、車内で他人にそれをやられると、ごめんホント下がります。
西の横綱はたこ焼きですね。あるんですよ、新大阪駅にうまいタコ焼きの店が。チーズが入ったり、明太子が入ったりと、洒落たタコ焼きを近頃ちょくちょく目にしますが、新大阪のあれこそザ・タコ焼き。なのにそれを他人が車内で食ったらザ・横綱。困ったちゃんの大本命となるそのタコ焼きの袋を、先日隣のシートに座った知人がガサッと開けてソースの香りがブワッと広がった瞬間、「美味そう」って思ったんですわ。「一口欲しい」とも思ったんですわ。クセーだなんて微塵も思わなかったんですわ。
不思議なもんですよ。パチスロ関連のコラムだってのに、ここまでまだスロのスの字も出てきていないこと以上に、これまで臭いと思っていたもんを美味そうと感じてしまうんですから。
他にも主体者との関係性次第で、感じ方が大いに変わるというシチュエーションは多々ありますわな。隣の部屋から聞こえる音も、その出どころが他人である場合は単なる騒音なのに、知人であれば寂しさを紛らわせてくれる音となったり、本来はだらしないだけの居眠りする姿も相手によっては愛おしく感じたり。
ドル箱を山と積んでいるシチュエーションもそうですよ。普通はウザいわけですよ。他人が勝ったところで別に自分が得するわけでなし、無関心どころかむしろ嫉妬心が湧いてきても不思議ではないのに、閉店まで付き合ってくれた方々が皆、石を投げつけるどころか祝福してくれたのが嬉しくて。ゴッドを都合5回、閉店まで粘って16000枚出しただけでも嬉しいのに、そこに優しさのトッピングまでしてくれて。なんだよ、生きてりゃいいことあるんだね…なんて言ってるお前が一番クセーんだと、本日はそんなお話でございました。