更新日: 2025/04/10
日本遊技機工業組合は4月8日(火)、「LT(ラッキートリガー)3.0プラス」記者発表会を開催しました。
いまやパチンコにおいて必須ともいえる出玉機能・ラッキートリガー。現在のホールで活躍しているバージョンは「2.0」ですが、令和7年7月7日から「ラッキートリガー3.0プラス(以下:LT3.0+)」を搭載した機種が順次導入予定とのことです。
LTは優れたRUSH性能をもち非常に魅力的ですが、搭載するには様々な条件があります。その条件が緩和されてLTがより身近な存在となり、くわえてゲーム性が豊かになる。それをもたらすのが、今回のLT3.0+なのです。
では具体的に変わったポイントはどこなのか。詳細をチェックしていくとしましょう!
獲得出玉期待値が3200個未満から6400個未満に!
まず挙げられるのが、「初当りを含む獲得出玉期待値」の緩和。これはつまり、通常時に大当りして、また通常時に戻るまでに得られる平均出玉のこと。
あくまで“スマパチのみ”の条件変更となりますが、この獲得期待値が変更となりました。
従来(LT2.0) | 3,200個未満 |
LT3.0+ | 6,400個未満 |
LT2.0ではこちらを3,200個未満に設定しなければいけませんでしたが、LT3.0+では6,400個未満に緩和。ざっくり表現すると、初当りを引いた際に期待できる出玉をこれまでの倍にできるということです。
またLT2.0では、図柄揃い確率が1/399付近でチャージ当り確率とあわせて大当り確率1/199、というように、出玉の少ない当たりを設けることで大当り確率を調整している機種が主流でした。
しかしLT3.0+では初当りを含む獲得出玉期待値の緩和により、チャージ当り非搭載で、大当り確率1/349相当の機種がつくれることになります。要するに、当たれば出玉をしっかり取れて、チャージでガッカリすることもないタイプの機種が作れるということです。
LT突入率がさらにアップ!
もうひとつ緩和されたのは、「LTによる獲得出玉が占める割合」。これは上で解説した初当りを含む獲得出玉期待値のうち、“LT突入によって得られる出玉がどれくらい含まれているか”を指します。
従来(LT2.0) | 全体の2/3以下 |
LT3.0+ | 全体の4/5以下 |
こちらもあくまでスマパチのみの条件変更ですが、LT2.0では2/3以下だったのが、LT3.0+では4/5以下まで引き上げられました。具体的にどのような性能になるのか、この条件に沿って作成した架空の2機種を見てみましょう。
仕様 | A機(LT2.0) | B機(LT3.0+) |
大当り確率 | 1/198.0 | 1/349.0 |
初当りを含む獲得出玉期待値 | 3,000個 | 6,000個 |
LTによる獲得出玉が占める割合 | 2,000個 (3,000個の2/3) |
4,800個 (6,000個の4/5) |
初当りのうちのLT突入割合 | 約21.1% | 約50.5% |
トータルLT突入率 | 約1/938 | 約1/691 |
LT突入時の期待出玉 | 9,500個 | 9,500個 |
今回のLT3.0+ではLTの出玉性能自体に変化はないため、A機とB機を同じ期待出玉にしています。また上の項で解説した通り、LT3.0+ではLT2.0と比べて初当りを含む獲得出玉期待値をほぼ倍にできるため、B機を6,000個としました。そこから計算すると、上の表のようになります。
今まで(A機)はチャージ当りも含めた数値として獲得出玉期待値3,000個、LT突入割合は約21%でしたが、 これから(B機)はチャージ当りが非搭載かつ獲得出玉期待値6,000個、LT突入割合約50%といったスペックが可能になったわけです。
トータルLT突入率を見てもわかる通り、従来のLT2.0と比べてはるかにLTに突入しやすいスペックが実現可能となりました。LT2.0で突入率が上昇したラッキートリガーですが、LT3.0+によってさらに身近な存在になるでしょう。
CZ的要素が搭載可能になるなどゲーム性が豊かに!
最後は時短の性能に関して。こちらは前述の変更点と違いP機・スマパチ共通の変更点となっていて、その内容は下の表の通り。
ポイント | LT2.0 | LT3.0+ |
次回の時短の性能 | ①大当り図柄/c時短図柄 で決定できる |
①大当り図柄/c時短図柄 ②遊技状態(低確/時短有無) ③滞在していた時短の性能 で決定できる |
次回の時短の回数 | ①大当り図柄/c時短図柄 ②遊技状態(低高/時短有無) で決定できる |
①大当り図柄/c時短図柄 ②遊技状態(低高/時短有無) ③滞在していた時短の性能 で決定できる |
このように、時短性能も時短回数も決定する要素が格段に増えていますが、より簡単に言うと次回の時短の性能や回数を決定できる要素が図柄以外にも増えたということ。
これにより、状態移行方法や移行先のバリエーションが豊かになって、例えばC時短を用いてパチスロのような「チャンスゾーン(CZ)」を搭載するなどのゲーム性も実現可能になりました。
というわけで、このCZを搭載することで生まれるゲーム性の例をいくつか見ていきましょう。
RUSH突入率UP
通常時にCZ(要はC時短)に当選すると、RUSH突入の「高確率」状態に移行。そして高確率滞在中にCZを引くと25%がRUSHに昇格し、75%が「超高確率」に移行。そして超高確率滞在中にCZを引いた場合は必ずRUSHに突入、というように、新しいRUSH突入ルートを搭載することも可能です。
RUSH突入性能UP
続いての例は、大当り後に突入したRUSHの継続率が滞在状態によって変化する、というもの。
低確率滞在中に大当りに当選した場合のRUSHは大半が継続率66%であるのに対し、高確率で大当りに当選した場合のRUSHは半数に近い割合で継続率80%超になる。というような感じで、大当り当選時の滞在状態によってRUSH継続率の振り分けが変化する仕様も可能になります。
多彩に変化するRUSH性能
また、ST回数を多彩に設けることができるので、継続率が異なるRUSHを複数搭載することも可能。上の図のように、大当りを引くたびに段階的に連チャン性能がアップしていく、かつてないゲーム性も実現可能となりました。
もちろん今回例に挙げた以外にも、いろいろなスペックの機種が出てくると思われるので、どんな仕様の機種が登場するのか楽しみに待ちましょう!
まとめ
以上が、LT3.0+の変更点です。要点をまとめると下記の通りとなります。
●初当りを含む獲得出玉期待値が倍増
→3200個未満から6400個未満に!
●チャージ当り非搭載の機種が作れる
→大当り確率1/349相当かつ当たれば出玉をしっかりもらえる
●LT突入率をアップさせられる
→LTによる獲得出玉が占める割合が全体の4/5以下になったのでより突入しやすくなった
●時短性能の仕様変更によりゲーム性の幅が広がった
→CZ的要素の搭載など、これまでにないゲーム性の機種が登場する可能性大!
現時点でプレイヤーをトリコにしているラッキートリガーですが、この夏からはさらに魅力的なLT3.0+にバージョンアップします。導入が待ちきれないとは思いますが、まずはLT2.0を打ちつつ情報収集して、令和7年7月7日に備えましょう!