パチスロ ゼーガペイン
山佐
パチンコ・パチスロ特集
更新日: 2015/06/02
初めての店へ向かうと魂斗羅がない。バラエティコーナーを隈なく探すも、あの色褪せたパネルを見つけることはできなかった。
前回、あれだけプッシュした魂斗羅3Dだが、バカなテイストをとことん貫く、メルヘン女子には到底受け入れられそうにない演出ともうひとつ、設置台数が乏しいことも頭に留めておくべきマイナスポイントである。
打ちたいのに打てないこの心境は、会えないのになかなか会えぬ遠距離恋愛のそれにも似ている。
「なあ、いつになったら会えるんだオレたちは」
「仕方ないだろ、お前はシカゴ、オレは今、北千住なんだから」
「き、北千住!? 聞いてないぞ!! まさかランス、お前浮気してるのかっ!!」
「オイオイ、毛深いのは大歓迎だが、嫉妬深い男は嫌われるぜ。ちょっと事情があってな、北千住のルミネでとある奴を張ってるんだ」
「そうか……すまん。だけどオレたち、もう2週間も会ってないんだぜ。今すぐ抱きしめてくれなきゃ、オレおかしくなっちゃいそうだぜ…」
バカ言え。おかしいのは昼間っから変な妄想をしている私である。ゲイカップルの恋の行方よりも、いま優先すべきは狙うべき機種の絞り込み。魂斗羅がない。最も打ち込んでいるゼウスもない。さりとてAKBはガラじゃないし、北斗はどうも気分じゃない。となると、ここはやはり新台か。開店を待つ間にパーマで覆われた頭にパッと浮かんだのは、導入されて間もないエウレカ2だった。
ガンダム以外のロボットアニメはさして思い入れがない。原作を知らぬが故に、ストーリー演出に発展してもありがたみに乏しいし、ガンガン煽られるとむしろ腹が立ってくるし、赤い方が勝ってよっしゃとガッツポーズしたら実は青が味方で赤は敵だったりと、知らずに打ってもろくなことがないからロボット系アニメをモチーフとする機種は敬遠しがちだが、さすがに初代のエウレカを避けることはできなかった。
これといった形が見えず、手探りが続いていた5号機市場にひとつの答えを提示したエポックメイキングなART機。山田さんや鈴木さんがどう考えているかは知らないが、私はクランキーコンドルや獣王と同様、回胴史にその名を刻む名機だと思っている。
その後継機種を触らぬわけにはいくまい。競争率が激しいのは承知の上、前を行くお客に小走りでついていくと、向こうに緑色の筐体が見えた。まだ空き台はある。よしっ。
ポケットにあったガムを空き台の下皿に投げ入れ開店前の任務完了。さあ、新しくなった名機のエキスをしゃぶり尽くしてやるぞとよくよく見たら、こんな台に座っておりました。
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