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【イノベル主催 特別対談】理念浸透の組織変革で自主自立型の人材が育つ

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2025/11/20

~これからの時代に必要な組織づくりと人事戦略~

採用・育成・評価のすべてを理念でつなぐ東亜・野山社長と、イノベル・猪野塚代表が語る、これからの時代に求められる人材戦略と理念浸透の組織づくりの要諦。

猪野塚 今回は「これからの時代に必要な人材戦略と理念浸透の組織づくり」をテーマに、弊社が研修・理念浸透推進で長年ご支援を続けている株式会社東亜の野山武宗社長にお話を伺います。人材確保や育成が難しくなる中、理念経営を軸に組織をどうつくり、人を育てていくのか──その実践をお聞きします。

野山 よろしくお願いします。

経営理念の言語化が転換点に

猪野塚 まず、東亜の事業を教えてください。

野山 1968年に祖父が創業し、父が継ぎ、現在は私が三代目として経営しています。パチンコホールを4店舗運営し、児童発達支援や不動産事業も行っています。

猪野塚 最初にお会いしたのは5年前。当時はまだ経営理念が明確ではなかった印象です。どんな状況でしたか。

野山 理念のようなものはありましたが、社員に浸透していたとは言い難い状況でした。そこで療育事業を立ち上げたこともあり、新たに理念を掲げました。

猪野塚 理念を言葉にする過程では、どんな苦労がありましたか。

野山 理念は会社の存在意義そのもの。これまでの経営、社員、そして未来の姿を想像しながら、“こうありたい”という形を少しずつ言葉にしました。

猪野塚 理念を掲げることは経営者にとって覚悟の表明です。どんな思いで発表されましたか。

野山 プレッシャーもありましたが、社員に支えられて前進できました。理念は言葉にした瞬間から判断基準になる。だからこそ中途半端に掲げたくなかったんです。

猪野塚 理念の中で印象的だったのが「従業員の物心両面の幸福と成長を実現する」という部分。“成長”を入れた理由とは?

野山 社員がやりがいを感じるのは、成長を実感できたとき。自分の目標に向かって進んでいる感覚が仕事の充実につながるからです。

猪野塚 その通りですね。理念経営の核は人の成長です。社長が社員と一緒に研修に参加される姿勢にも、それが表れています。

野山 トップも共に学ぶことで、同じ目線で課題を共有できます。

 

のやま・たけむね
1984年1月生まれ。東京都出身。2006年株式会社東亜に入社。ホールスタッフ、管理職を経て、2017年代表取締役社長に就任。《ジュラク王子店》(東京都北区)などパチンコ店4店舗を経営する。2022年に経営理念を刷新し、主に幹部・リーダーなどの人材育成を軸に「組織のビジョン達成と社員の自己実現」を目的とした理念浸透の組織開発に取り組んでいる。趣味はゴルフ、映画鑑賞。好きな言葉は明朗闊達、人類皆兄弟。

猪野塚 理念を掲げたあと、最初に感じた課題は何でしたか。

野山 理念をどう行動に落とし込むかです。掲げるだけでは浸透しない。日常の意思決定や行動に結びつける仕組みが必要でした。

猪野塚 理想とする組織の状態とは?

野山 社員が理念を判断基準として使いビジョン達成に向け動いている状態です。評価や採用にも理念が反映されていれば理想的です。

猪野塚 実際、会議で「それは組織と個人のビジョン達成に効果的なのか?」といった声が出るようになっています。理念が共通言語になってきた証拠だと思います。

野山 リーダーたちが目標から逆算して考えるようになり、研修で学んだ“バックキャスティング”の発想も根付いています。

“業務をやらせる”から“目標達成に導く”リーダーへ

猪野塚 理念を浸透させるにはリーダーの存在が欠かせません。以前と比べて、現場のリーダー達は、どう変わりましたか。

野山 以前は「やらせる」指導が多く、場当たり的でした。今は部下の課題に寄り添い、共に解決する姿勢が増えています。共感を軸にしたマネジメントに変化しました。

猪野塚 まさに“やらせる”より“目標達成に導く”リーダーですね。しかも、学びを恐れず素直に吸収し、継続して実践しているリーダーが増えているのが印象的です。

野山 そうですね。今は「知らないから学びたい」と前向きに取り組む姿勢が当たり前になりました。

猪野塚 学ぶ姿勢が社風になると、組織は強くなります。任意研修にもかかわらず、9割の社員が「もう一度受けたい」と答え自主性がより高まったと感じています。

 

いのづか・よしひこ
合同会社イノベル代表。パチンコホールにてグラフィックデザイナーから店長、営業戦略部、人事部に14年従事。外資系金融営業に転職し、業界トップ2%の成績を個人とチームで達成。その後「教育を通じた組織と個人の問題解決と組織イノベーション」をモットーに、2021年に人材育成・組織開発コンサルティング会社イノベルを設立。上場企業、中小企業などでリーダー研修・組織開発コンサルティングを行っている。

野山 学ぶことを通じて、自分の成長を実感しているのだと思います。

猪野塚 次に人事戦略の部分を伺います。リーダー研修を通じて、社員は「意思決定・成果達成・人材育成」といったリーダーの責任を意識し行動するように感じています。

野山 はい。スキル以上に「自分でもできる」という自信が生まれました。今後は定量的な評価制度を成長考課制度に見直し、育成と評価を連動させていく予定です。

猪野塚 成果ではなく“成長の幅”を評価する仕組みですね。数字だけでは測れない成長を可視化できれば、リーダー育成にも直結するので今から楽しみです。

採用も育成も、すべては理念から

猪野塚 採用もまた、理念経営の一部です。多くの企業が人材不足を理由に採用を急ぎますが、育成と評価の仕組みがなければ定着しません。

野山 確かに。理念を軸に採用しなければ、入社後のミスマッチにつながります。

猪野塚 理念採用の目的は、会社が何を大切にし、どんな未来を描いているかを伝え、それに共感する人を採ること。さらに、言葉と現場が一致していることが重要です。

野山 その通りです。採用・育成・評価を理念でつなぐことで、組織全体が人を中心に動くようになります。

社員の成長が会社の未来を創る

猪野塚 最後に、今後の社員の皆さんに期待することを教えてください。

野山 理念を軸に、自由な発想で挑戦してほしいです。既存事業の発展も、新規事業の創出も、すべてこの理念が基点です。

猪野塚 ありがとうございます。理念を中心に据えた組織づくりは、人事戦略の軸となる考え方です。人が育ち、組織が変わり、事業発展に繋がる──人が中心となる理想の理念経営を共に体現していきましょう。

この対談を通じて、読者の皆さんにも“自社の人づくり”を見直すきっかけにしていただければと思います。

YouTubeチャンネル【イノラボ】
【実践型】リーダートレーニング動画として、実際の現場で行っている質問や悩みについての1on1の様子を公開中。

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