パチンコ・パチスロ業界ニュース

エンタメ記事アイコン

【BACK OFFICE DX SPECIAL CROSS TALK】変わるのは申請だけじゃない ホールDXはここから始まる

業界ニュース一覧へ

2026/03/19

申請書類の統一化を起点に、遊技業界のDXが次のステージへ踏み出そうとしている。MIRAIぱちんこ産業連盟の電子化プロジェクトチームを率いるダイナム・生島靖也氏とマルハン・萩原吉輝氏を迎え、インフォマートの鈴木亮氏とともに業界DXの可能性を語った。

鈴木 まず、MIRAIぱちんこ産業連盟の中で、電子化PTが設立された目的や背景からお聞かせいただけますでしょうか。

生島 MIRAIは産業の振興を図ることを目的とする団体で、業界課題を整理していく中で、申請手続きがテーマの一つとして浮かび上がりました。ただ、これはMIRAIだけの話ではなく、業界全体が横断的に協議する必要がありましたので、その流れの中で、MIRAIとして実務面を担う電子化PTを立ち上げ、エンジン役として動くことになったという経緯です。

鈴木 申請手続きが課題になった理由はどこにあったのでしょうか。

生島 申請業務作業は、他の課題と比べるとクローズアップされにくい点がありますが、申請がしっかりできていないと行政処分のリスクが発生します。さらに書類の書き間違いや添付ミスなどで、入替えが止まることもあります。そこで業界全体の実態、件数や経営に与える影響度などを可視化したのですが、分かったのは、変更承認と変更届だけで年間約100万件近い手続きがあること。1つの手続きの中でも、地域によっては最大20種類も添付書類をつけていたり、書類の記入内容のパターンも多数ありました。こうした状況は大きな負担になっていました。

萩原 現場では“何が正解かわからないから、とりあえず提出しておく”という状態に陥りがちでした。許可営業につき、行政処分のリスクを避けるあまり不要な書類まで積み重なっていたのです。

生島 添付書類のうち3分の1は法令で決まっていますが、残りの多くは自主規制や地域ルールでつけているものがあり、『本当にこれ、必要なのか?』という書類もありました。ただ、ホールだけが一方的に減らしたいと言っても進みません。業界としての総意を形成し、行政との意見交換を重ねて、必要なものとそうでないものを整理していきました。行政サイドでも書類の電子化等による業務の効率化を進めているところでしたので、見直しをするタイミングとしてはマッチしていたと思います。

鈴木 調査や統一化の作業はどのように進めたのでしょうか。

萩原 かなりアナログで、店舗にアンケートを出して集計しました。ただ回答の精度がバラバラで、実態把握そのものが難しかったです。

生島 難しかった点は地域ルールの出どころ、根拠が判然としなかったことです。行政からの指示なのか、組合からの要望なのか、店舗からの要望なのか、その点の実態把握と整理が非常に困難でした。

萩原 結局、“昔からやっているから続けている”というケースが多かったです。履歴が残っていないことが壁になりました。

鈴木 結果として、行政への申請書類を統一したことで、具体的にどのような成果があったのでしょうか。

生島 靖也 SEIYA OJIMA
㈱ダイナムジャパンホールディングス
コーポレートグループ法務グループ
グループ長

生島 申請手続きの件数では、約20万件削減できました。それだけで紙は約800万枚減っていると試算しています。同時にそうした書類を作成する時間、手間などの負担も大幅に軽減できたと思っています。

萩原 単に紙を減らすだけでなく、団体をまたいで議論を重ねる中で、『このままではいけない』という問題意識を共有できたことも大きかったですね。申請業務の実態を可視化したことで、共通の課題として認識でき、団体間で同じ方向を向けたことも大きな成果だと感じています。

書類の電子化と業界DXの可能性

鈴木 申請・届出の統一化は紙の電子化にも直結しそうですね。

萩原 その通りで、申請書類の統一化や紙を減らすことがゴールではありません。紙を電子化してオンラインで申請できるようになって、はじめてDXといえると思っています。

生島 申請書類の統一化で業務負担が軽減され、ホールの中でも達成感が出ていますが、そこで終るのではなく、さらに次のステップに進んでいくことが大事です。

萩原 次のステップとして検討したのは、行政へのオンライン申請に向けた対応です。遊技機の保証書などの必要書類を電子データで受け取れる仕組みを構築しなければ、オンライン申請は実現しません。そのためには製造から流通、設置までに関わる、遊技機メーカー、中古販社、ホールが横断的に連携し、業界全体で電子化を進める必要があると考えました。

そこで2024年8月に8団体で議論する枠組みを整えました。その中でホール側の要望を4点にまとめました。

「団体間のシステムの共通化」「開始時期の統一」「電子化する対象書類の整理」「セキュリティの担保」です。

鈴木 各団体の準備が整えばオンライン申請も開始できるわけですね。

萩原 まずはホールが保証書を電子データで受け取れるようにすることが第一歩だと考えています。

しかしながら、電子データを行政の申請フォームに入力しようとした時に、現状では手作業が発生してしまうと想定しています。そのため、行政の申請システムと連携させることが今後の課題になると考えています。

鈴木 亮 RYO SUZUKI
㈱インフォマート
ホリゾンタルセールス部
バーティカルセールス課 係長
アミューズメント業界 DX推進プロジェクトリーダー

鈴木 理想としては、ホールで受け取った電子データがそのまま行政の申請システムに流れるような仕組みができればいいということですね。

生島 簡単なことではありませんが、保証書や発注書なども含め、一気通貫でつながる仕組みがある意味理想だと思います。例えばインフォマートさんはBtoBプラットフォームを通じて、様々な産業のDXの仕組みを把握されていると思いますので、そうしたノウハウや事例を我々の業界の取り組みにも活用し、ご提案してもらえたらありがたいと思います。

萩原 吉輝 YOSHITERU HAGIWARA
㈱マルハン 北日本カンパニー
パチンコ事業本部 担当課長
組織マネジメント参事

萩原 業界としてもこれから有望な人材を迎え入れるためには、いつまでも大量の紙の書類を扱っているのではなく、時代に合った変化をしていくべきです。インフォマートさんの電子データの受取の機能などはすごく良いですし、業界全体の最適化につながる支援を期待しています。

鈴木 ありがとうございます。我々もぜひ業界のDXの環境づくりに全力で支援させていただきます。

【お問い合わせ】
『BtoBプラットフォーム』のインフォマート

パチンコ業界DX推進プロジェクト
TEL 03-5776-1159

Copyright © 2026 グリーンべると(パチンコ・パチスロ業界メディア) All Rights Reserved.

人気ニュースアイコン

人気のニュース

このページのトップへ