アライブ、アライブ

　基本、俺は何事に対しても後ろ向き。前向きなのはチンポだけなので新台には端から期待していません。無論、期待していないのはゲーム性でなく設定。とりわけ、設置台数の少ない新台に高設定が入るなどとは、露ほども思っていませんから、座るときはオールウェイズお盆感覚、全部設定1だと思っています。

　それ故、ある程度のハマリは覚悟します。据え置き、リセットを問わず、オハ天をくらってもしょうがないと本当は思えないけど思うようにしています。和田アキ子だって言っているじゃないですか、だってしょうがないじゃないって。ただ、これはどうでしょう。いくら仏の五島と言われる私とて、昨日の最終ゲームからの合計1118G、推定据え置き天井をジャグにも劣るボーナスで帳消しにされたらさすがに言いたくなりますよ。フザケンナ、このクソ野郎と。

　ただ、初打ちですからせめてゲーム性くらいは覚えて帰りたいじゃないですか。ボーナス1回引いて芋引くようなマネはしたくないじゃないですか。だから、ARTを引くまではと耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、何度チャンスゾーンでやられても、頭のネジがぶっ飛んだゴールドマンサックスの投資家よろしくジャブジャブ投資を続けたのは、少しでも取り戻したいとか、エナられたくないとか、もはやそういう次元の話ではなく、意地以外の何物でもなかったのです。クソが。

　吸い込みは既に三千枚。1000Gを超えてからは左中段に赤7が止まるたび、心の中で神様ヘルプを歌っていたのですが、その甲斐あってか、無事天井に到達。実戦開始からおよそ三時間、待ちに待ったそのときがようやく訪れたのです。

天井到達時はそこそこ期待できると確か誰かが言っていたので、後ろ向きな俺もこのときばかりは超前向きにレバーを引っぱたきました。アライブ、アライブ、ステインアライブはビージースと心の中で絶叫しながらレバーを引っぱたいた結果、こうなりました。

ABABのクレープ生地よりも薄いところを引けば設定1でも勝つことはあるのでしょう。運が良ければ大勝することもあるのでしょう。ただ、普通の人が普通のヒキで設定1を打った場合、アライブはない。デッドオアデッドであると思うのは、普通のヒキすら持ち合わせていない俺だからでなんしょうか。はい、おしまい。