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名波誠

いざ!

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公開日: 2015/01/22

今から30年以上前、ボクが子供だった頃のことです。NHK教育テレビに『はたらくおじさん』というタイトルの番組がありました。

気球に乗ったタンちゃん(探検が好きな犬)とペロくん(食いしん坊の小学2年生)が「パン工場」や「鉄道の駅」などを訪れ、そこで働く人たちの仕事ぶりを紹介するという内容です。

 

仕事をしてお金を稼ぐのは男性で、女性は家庭を守るもの。ほんの数十年前までは、そういう考え方が当たり前だったんですねー。だってNHKのテレビ番組の正式なタイトルですよ。はたらくおじさんですもの。

※番組タイトルが「みんなのしごと」に改称されたのは昭和36年の放送開始から21年が経過した昭和57年のこと。

 

「はたらくおじさん」を見ていたボクも、番組タイトルに違和感はありませんでした。まあ、子供だったから、というのもありますけど、いろんなことが今と比べて自由だったというか、自己中心的(?)だった時代です。

たとえば昭和61年に義務化されるまでは、ヘルメットをかぶらずに原付バイクに乗るのが当たり前でしたからね。義務化されたあともしばらくの間は「なんでヘルメットなんて必要なの?原付に乗って近所のスーパーに行くだけなのに面倒くせえ」と考える人が多かったものです。今じゃ考えられませんけど。

あと、昔の缶ジュースのプルタブは今のように缶本体にくっついたままにならず、ポロリンッと完全に離脱しちゃうシステムでした。自販機で買った缶ジュースを飲むときはプルタブの処理に困るので、そこらへんにポイ捨てする人が続出。あるいは、『ハイこれ指輪~♪』とか言いながら、いったん指にハメておいて、飲み終わったら指からはずして缶の口から中に押し込んで一体化させ、それを空き缶回収ボックスに…入れず、草むらにポイ(昔に限らず、空き缶をポイ捨てする人は今でもいますけど)。

 

 

で、桃から生まれた桃太郎さんですよ。

 

おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に

(中略)

桃から生まれた桃太郎は強い男の子に育ち、悪い鬼を退治しに行く!と言い出します。

(中略)

イヌ、サル、キジをしたがえて鬼ヶ島に乗り込んだ桃太郎は鬼と戦って勝利。鬼が蓄えていた財宝を持って帰り、おじいさんとおばあさんと3人で、幸せに暮らしましたとさ。

 

 

 

じつは童話の桃太郎って「リスクをおかして鬼と戦い、そのリターンとして鬼から財宝を奪って持って帰ってきたんだから、そのおかげで幸せに暮らせて当たり前」みたいなストーリーになってるんですよねー。

きびだんごを支給されて兵隊として頑張ったイヌ、サル、キジがその後どうなったかについてのフォローストーリーもなし。

 

いま改めて読んでみたら違和感ありまくりですけどね。子供の頃は、なんの違和感もなかったというか、オチの部分はどうでもよくて、鬼に勝ったかどうかだけを気にしていたというか。

 

室町時代から江戸時代までは桃太郎のストーリーに諸々のバリエーションがあったらしいのですが、明治時代から昭和の初期にかけて、富国強兵・国威発揚の意味もあって現在のようなストーリーが確立したとのこと。

ああ、なるほどなあ、って思います。

 

 

…え~と、なんだかよくわからなくなってしまいましたが、今から桃太郎神社にお参りします。

いざ!

 

(毎度、なかなか先に進まない)

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