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パチンコ・パチスロブログ

名波誠

上皿発祥の地??

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公開日: 2016/07/12

ぶらり円頓寺商店街の途中ですが、パチンコの第一期黄金時代とも言うべき時期(昭和26~28年頃)に、どんな機械が設置されていたのかを振り返ってみましょう。

※画像は全て『パチンコミュージアムの図録』より引用

 

 

【正村ゲージオール15】
(正村商会・昭和25年製)

ぶらり円頓寺2-1

正村竹一さんの正村商会が開発して、大ヒットしたやつ。

まるで無印良品が作ったかのような、シンプルで美しいデザインだと思いませんか?

 

天釘、ハカマ、命釘、風車など、半世紀以上が経っている現在でも、ほとんどそのまま使われてるのがスゴイ。

 

 

ぶらり円頓寺2-2

右手は、右下のハンドルへ。左手に玉を持ち、仮面ライダーに変身するときのようなポーズで左腕をクロスさせ、右上の穴(赤い矢印)に投入します。

玉を1コ投入してはパチンと打ち、また1コ投入してはパチンと打ち。

いわゆる「単発式」と呼ばれるシステムです。

 

上手い人は1分間に50発ぐらい打ち出すことができたそうです(※ちなみに現在の電動式は規定により1分間に100発以内)。

 

 

 

 

【11穴オール10】
(武内商会・昭和25~26年製)

ぶらり円頓寺2-3

入賞口が11ヶ所。正村ゲージに類似した釘配列・構成になっていますが、天釘4本がありません。

ぶらり円頓寺2-4

玉を打ち出すときの勢いはプレイヤーのチカラ加減ひとつで細かく変えられますから、一番上の入賞口をダイレクトに狙う面白さがあったものと推測されます。

 

 

 

 

【ファールレール付きオール20】
(豊国遊機製作所・昭和27年製)

ぶらり円頓寺2-5

それまでのパチンコ台は、玉を強く打ちすぎるとレールを一回りして、打ち出し口に戻ってくる仕組みになっていました。いわゆる「ゴム」が無かったんです(↑最初と二番目の機種画像に戻って、確認してみてください)。

 

それでは効率が悪いということで、右上にゴムのファール止めを付け、さらにファール玉が打ち出し口に戻らず、下皿に出てくるようにしたのがこの器械。

 

ぶらり円頓寺2-6

 

それにしても、真っ赤なセル板がまぶしいですね。

 

 

 

 

【連発式オール20】
(豊国遊機製作所・昭和27年製)

ぶらり円頓寺2-7

右枠に玉を入れる穴がありません。その代わり、上皿を搭載しています。

上皿に玉をジャラジャラ投入しておくと、あとは1玉1玉、ハンドルを引くたび自動的に次の玉がセットされる仕組み。

 

ぶらり円頓寺2-8

今では当たり前すぎるぐらい当たり前になっている「上皿」の存在ですが、初めて搭載したのは、この豊国(ほうこく)遊機製作所の機械だったわけです。

「連発式」は「機関銃式」とも呼ばれていました。

それまでは1分間に50発ぐらいだったものが、この方式なら3倍の150発ぐらい打ち出すことが可能だったんだとか。(※繰り返しますが、現在の電動ハンドルは規定により1分間に100発以内)。

 

 

 

 

昭和28年に書かれた円頓寺商店街の地図にも、「機関銃式」の文字を確認することができます。

 

ぶらり円頓寺2-13
※『昭和イラストマップ・名古屋なつかしの商店街』より引用
※赤い線は名波アマが加筆

 

「機関銃式パチンコあり」

パチンコ店の名前が『ホーコク』なので、もしかしたら豊国遊機製作所と関係があるかもしれません。

 

だとすれば、ここが上皿発祥の地である可能性もありますよ。現時点ではハッキリしたことは分かりませんが。

 

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