感謝する者、される者

8月4日、この日はパチスロの日であり、

今年は「全関東パチンコ・パチスロ夏の大感謝祭」の最終日だ。

私はこの手のファン感謝デーでまともな賞品をゲットしたことがない。当たったことはあるのだが、小型マッサージ機、エコバッグ、ティッシュ5箱…など、安価な賞品ばかりだった。

なので、今回こそはっ!! と意気込んでチャレンジ。もちろん、ただ抽選を受けるだけでは賞品を獲得するのは困難なので、今回はバッチリと作戦を考えた。勝機は十分にあるだろう。

だが、その前に

まずは地元のお祭りを堪能。

東京農業大学全学応援団が来ていたので、「青山ほとり(通称、大根踊り)」を観賞。生まれて初めて応援団というのを生で見たのだが、チャラチャラした若者よりも数百倍カッコいい。

熱血硬派応援団漫画『男旗』(少年チャンピオン・コミックス/石山 東吉)が好きだった自分としては、もし生まれ変わったら、応援団に入ってみたいなとか思ったり、思わなかったり。

よし、応援団のアツきエネルギーを吸収して元気100倍。もはや、抽選に当たる気しかしない。

ハズレ。

だが、私は落ち込んだりはしない。何故ならば、これは本命の抽選ではなかったからだ。私が狙っているのは、

この1等の大型液晶テレビだ。販売価格をネットで調べてみたら、大体5万円ぐらい(シリーズが間違っていなければ)。

多くのホールでは抽選は1日3回行われ、賞品の種類はホールによって異なる。大根踊りのあとに寄ったホールの1等は大型液晶テレビではなかったので、正直、当たらなくても良かったのだ。

今回の作戦は

・1等の大型液晶テレビが残っているホールで
・最終日の
・3回目の抽選を受ける

というもの。さらに、

・お客があまり多くないホール

と、厳選に厳選を重ねた。

もちろん、抽選を受けるためだけにホールに行くというのは流石に良くないので、打ちながら抽選時間が来るのを待った。

よし、決戦の刻は19：30だ。

…。

……。

………。

そして、時は満ちた。

19：30になると同時に店内に抽選開始のアナウンスが流れた。あとは抽選箱を持った店員さんが私の元に来るのを待つだけだ。

お客の数が少ないとはいえ、1人1人抽選をしているので時間は掛かる。私の元に店員さんが来たのは、抽選が始まって30分経ったときだった。

「どうぞ」と箱を差し出した店員さん。私はクジを引く左手に全ての力を注いだ。

奮えるぞハート、燃え尽きるほどヒート！

私は感じた。ほのかな温かみを、私に引かれることを待っているクジの存在を。そして、引いたクジの中を恐る恐る確認してみると、そこに書かれていた文字は

「残念」

…ではなかった。

そう、私は射止めたのだ、賞品を射止めたのだ。

「ちょっと贅沢な珈琲店。プレミアムブラック」

インスタントコーヒーを射止めたのだ。

「なんだよ、インスタントコーヒーかよ」と思うかもしれないが、冷静に考えてほしい。このコーヒーはただで手に入れたのだ。クジを引いただけで獲得したのだ。

大型液晶テレビが手に入らなかったのは残念だったが、賞品を獲得できたのだから今回のファン感謝デーは私の大勝利といっても過言ではないだろう。完全に私の作戦勝ちだ。

【8月4日の戦績】
ぱちんこ 新・必殺仕置人…－5万5500

普通にテレビが買えた。