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キセキを信じて

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公開日: 2020/05/04

 
 
――奇跡も魔法もなかった。
 
 
先日、行われた天皇賞(春)で一発逆転する予定でいたが、私が応援していたキセキは6着に終わった。
 
 
馬券には単勝・複勝など、色々な買い方があるけれど、軸にしていた馬が6着だったらどう足掻いても負けしかない。どう足掻いても絶望だ。
 
 
ということで、ビックリするほど豪快に負けてしまった。自分に残されている選択肢が「愕然とする」しかないほど大負けしてしまった。
 
 
キセキは出遅れが続いていたので、それさえなければ大丈夫…そう思っていた。なので、今回出遅れることなくスムーズにスタートを決められたとき、自分の脳内には馬群が走った。キセキが先頭になったとき、自分の脳内のパトランプがキュインキュイン鳴り響いた。
 
 
それなのに6着だった。3着でも問題なかったのに6着に沈んだ。
 
 
夢を見させてくれた展開だったので楽しめた…のだが、楽しめただけで終わってしまった。
 
 
自粛期間に入って早々に30万円ほど負けるも、17万馬券を取って半分近く取り戻して、これはもう逆転は目前…と思っていたら、気付けば-30万円に逆戻り。
 
 
そして、本日怒涛の-70万円にまで負債が膨らんでしまった(キセキにどれだけの額を賭けていたかは想像にお任せする)。
 
 
流石にここまでマイナスが大きくなってしまうと、もう逆転は難しいだろう。一か八かの大勝負…いや超勝負をすれば逆転の可能性はあるけれど、何度も超勝負ができるほどお金が有り余っているわけではない。
 
 
既に笑えないレベルで負けているのに、これ以上負けたら…と思うと、足がすくんでしまう。
 
 
思えば、この自粛期間で色々なことを体験できた。
 
 
文字通り、毎日競馬をしたのは生まれて初めてだ。短期間だが地方競馬にどっぷりハマった。10万馬券も何度もとった。全部、全部、良い思い出だ。本当に良い思い出だ。
 
 
貯金通帳の残高さえ見なければ、本当に良い思い出だ。
 
 
これから本格的に連休が始まるというのに、翼をもがれた私にできることは「待機」のみ。ずっとゲームをしているつもりだ。今まで以上にダラダラと過ごすつもりだ。
 
 
ああ、もしタイムマシンがあるのなら「スマホで競馬を買えるようにするのはヤメておけ」と忠告したい。「せめて、中央だけにして地方競馬には手を出すな」と忠告したい。「逆転狙いの勝負はヤメておけ」と忠告したい。
 
 
 

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