木村魚拓のガチ日記

 ハーデスが人気だ。大人気だ。

またまたぁ、どうせゴッド好きの身びいきだろ…と訝る何事にも疑り深い貴方は、PCを立ち上げマウスとキーボードをポチポチやって、今すぐ中古台の価格を調べてみるといい。

市場の人気というものは中古台の価格に冷酷なほどダイレクトに反映されるのだが、私がポリンキーを2、3個ずつまとめて口に放り込みながらこうしてコラムのような雑記のようなものを書いている今、おおよその中古価格はバジリスク絆が26万、銭形が32万、ンゴロポポスが15万に対し、ハーデスは49万と群を抜いている。ちなみにテイルズオブデスティニーは5千円強。一応世話にはなっているけど嫌味が過ぎる、腹の立つ上司へのバースデープレゼントに最適だろう。

ともあれ、この春のスロ市場においてハーデスがトップランナーであり、ゼウスと違って長期稼働が見込まれること自体はミリオンゴッドを愛する者として喜ばしい限りだが、マクロ的な視点からミクロ的な視点へ、平たく言えばテメーの明日の勝ち負けのことだけを考えると、人気が集まりすぎるのも困りもの。導入からこっち、ハーデス目当てのプレイヤーがあまりに多く、台を吟味するどころの騒ぎではない。数少ない空き台の中にお宝があると信じて、下皿にタバコを投げ入れるような状況が続いているわけである。

先日も、開店同時に店内へとなだれ込みハーデスのシマへと一直線、左から4台目を選んだ根拠は「唯一の空き台だった」という一点のみ。要するに出るも八卦出ないも八卦、運勝負を挑むからには万全の状態で臨みたいからと、打ち始める前にまずはトイレで用を足し、頭と身体を覚醒させるためのコーヒーを買って戻ってきたら、台の右側がふさがっていた。

使用する灰皿は左側、なれど右側にあるノズルの真下は自分の陣地、私はそういった認識でいたが、常連らしき男子がここにタバコを置いているということは、このスロ屋は左側を自らのスペースとするハウスルールがあるのかもしれない。郷に入れば郷に従え、ならば左側にコーヒーとタバコを置こうとしたらこうである。

左側の男子はノズルの真下にジュースを置くばかりか、右側の灰皿を使用していた。となると私は吸い殻をどこに捨てればいいのだろう。タバコとライターと手に持つコーヒーはどこに置けばいいのだろう。

いや、今はまだいい。吸いたくなったら席を離れて灰皿のある所へ行けばいいし、行き場を失ったタバコとライターは空いている下皿に置けばそれでいいが、問題はコインがモリモリ出始めた後。下皿がコインで一杯になったらどこに置こう、タバコを吸いにいちいち席を立ってる余裕もないぞといった心配は大体が杞憂に終わるし、この日もまるで必要なかったよこの野郎。