お声掛け
記事一覧へ公開日: 2016/12/28
収録や来店などでホールを訪れた際、俺に
声を掛けてくれるのは同世代のオッサンが8割、同世代のマダムが2割。マダム9割、ギャル1割のゲン様とはえらい違いですが、声掛けは総じて趣味で打っています、勝てればいいなというライトな感覚でパチスロ、パチンコに接している方が多いように思います。
それ故、勝利至上主義の若い打ち手は男女問わず、あまり声を掛けてきません。負けっぱなしの俺のことをバカにしているというのは言い過ぎにしても、少なくともコイツから学ぶことはなにもない、そう思っているはずですから声を掛けてこないのも分かると言えば分かるというか、俺だってそんな奴らは好きじゃない、俺はそんなにバカじゃない、ドリーミンの世界ですから全然構わないのですが、あれは11月の大連敗を抜けた直後だったでしょうか、プロ気取りの若い人たちにバンバン声を掛けられるという珍事に遭遇しました。
午後2時を過ぎたあたりから若い人が代わる代わるやってきてコーヒーを差し入れてくれたり、何があるか分からないからとガムを差し入れてくれたり、非常階段でやった女優は誰ですかとか興味もないのに聞いてきたり。土地柄なのか、それとも厄払い的なご利益があるとでも思ったのか、声を掛けてくる層がいつもとまるで違ったのは、もしや下皿の横に電源の入っていないカチカチ君を置いていたからでしょうか。
ピークは午後3時半。これくらいの時間になると「何時まで打つんですか?」とか「今日は泊まっていくんですか?」とか、俺との別れを惜しむ若い人たちが続々とやってきて言葉を掛けてくれたのですが、どういうわけか来る人、来る人、手にタバコやら携帯を持っているのです。
終了時間となる午後4時。その理由が分かりました。彼らは俺と話がしたかったわけでも、写真を撮りたかったわけでも、ましてや実戦後に酒が飲みたかったわけでもありません。何故なら帰り支度を始めたその瞬間、近くにいた若い人たちが皆一斉にこう言いましたから。
「それ、打たせてもらっていいですか!」
では、よいお年を。
ライター・タレントランキング