悲喜こもごも

 　この世で一番美味しい飲みものはジャルの機内で配られるコンソメスープだと信じて疑わぬ航空マニア、或いは地方での収録や営業の多いパチンコ／パチスロライターならご存じでしょう。羽田や福岡、新千歳、関空といった主要空港は利用者が多いこともあり1日のフライト本数が非常に多く、羽田に向かう上り便に関して言えば概ね1時間に1本のペースでフライトがあります。

　これに対し、言い方は悪いですが地方の小さな空港は利用客が少ないこともあり、1日の便数はあまり多くありません。タイミングが悪いと、空港内で2時間、3時間待たされることもしばしば。あるときはさくらラウンジでツムツムをやって時間を潰したり、またあるときはトイレの個室にこもってツムツムをやって時間を潰したり、とにかく長時間どこかで時間を潰さねばなりません。ちなみに喫茶店もラウンジもない岩国空港は14時20分の羽田行きを逃すと次は17時40分なので運が悪いと5時間以上もトイレでツムツムをやることになります。地獄です。というか、この間行きましたが地獄でした。

　最近、よく長崎に行きますが、岩国同様、夕方以降の羽田行きの便は決して多くありません。開店の10時から長崎で仕事をした場合、終了は16時になるので空港までの移動時間を考慮して通常19：15の全日空を予約します。16：50のジャルはギリ乗れるか乗れないかといったところなので、いつも2時間ほどツムツムをやるか、薄汚い天井のシミの数を数えて時間を潰します。穀潰しは苦虫を噛み潰したような表情で時間を潰します。

　この日はハナビの設定1で2万勝ちしたことからも分かるようにツイていました。ディレクターは法定速度を遵守したにもかかわらず、渋滞に巻き込まれなかったこともあり、長崎空港に16：40に到着。ジャル便が20分遅れというラッキーも重なっていつもなら2時間待つところを待ち時間なしで飛行機に乗れたのです。

　遅れが嬉しいのはハナビだけにあらず。ジャルの遅れも最高じゃないか。このときばかりはそう思いましたが、その翌日、成田空港でジャルの11時間遅れを食らったとなるとやはり遅れが許されるのはハナビに限った話。飛行機の遅れは、ブスなセフレの「遅れてるの…」くらい洒落にならないなと思った次第です。はい、おしまい。