母親のマンゴ
記事一覧へ公開日: 2018/10/29
以前にもここで書きましたが、9月2日が苦手な俺は反核派であると同時にお土産反対派でもあります。それが北海道であれ、水海道であれ、よほどのことがない限り、自ら進んで人様へのお土産は買わない主義です。
先日、フィリピンのセブ島に5泊6日の日程で行ってきました。渡航目的は断じて観光や遊びなどではなく病気療養。なので、これでもかというくらいプールサイドで肌を焼いたり、美味いと評判のフィリピン料理でなく韓国料理を食べに行ったり、全力でフィリピンパブにコーラを飲みに行ったり、俺が考え得る身体によさそうなことは全部やってきました。そう、セブ島でがんばりすぎた結果、水曜更新のこのコラムを週明けの月曜に更新しているのです。膣礼しました。
あれは確か、田中が理事長を務めるセブンスピリットの事務所だったと思います。現地の子供たちによるオーケストラの練習をぼんやり眺めていると珍しく母親から連絡がありました。何事かとラインを開いてみるとメニエール病を患う息子を慮ってのことでしょう、「身体を大事にしてください」とひと言。若い頃はただただメンドクセエなとしか思いませんでしたが、親が子を思う気持ちというのは同じ立場になって初めて分かるのでしょう。俺も少年が風邪を引いたと言えば水飲んで寝ろと言いますし、腹が痛いと言えばクソして寝ろと言いますから。
しばらく親の顔も見ていないことだし、帰国したら実家に遊びに行こうか。ただ、俺もいい大人ですから手ブラはアリでも手ぶらはナシ。母親へのお土産としてセブ島の特産品であるドライマンゴーを買ったのですが、たったひとつ心配な点があるとすれば女性である母親がキレないかどうか。以前、毒嫁にドライマンゴーをお土産として渡したとき「バカにしてんのかこの野郎、アタシのマンゴーは乾いてない、濡れ濡れのフレッシュだ」と偉い剣幕で怒られたもので。
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