競馬。そして、笑顔
記事一覧へ公開日: 2019/02/18
「ざーさん、明日何してますかー?」
2月16日の深夜、ライター仲間のKEN蔵氏からLINEが来た。ちなみに、“ざーさん”とは私の愛称で、命名してくれたのは先輩ライターの嵐氏だ(これちょっと自慢かな)。
女性ライターから「明日何してますか?」と訊かれたら、「何もする予定がないっす。暇、暇、めっちゃ暇。世界一周できるぐらい暇!!」と食い気味に答えるのだが、残念ながらKEN蔵氏は男だ、野郎だ。
それにKEN蔵氏がこれから何を言おうとしているのか、大体想像がつく。競馬好きのKEN蔵氏のことだ、明日、2月17日は今年初のGⅠであるフェブラリーステークスが開催されるので「一緒に競馬をしませんか」的なお誘いだろう。
KEN蔵氏には申し訳ないが、昨年、私は競馬で150万円ほど負けたので悔い改めたのだ。もう、安易には競馬をしないと心に誓ったのだ。
2月17日。
私とKEN蔵氏はWINS(場外馬券場)に来ていた。
いや、本当は全力で断るつもりだったのだが、昨年までのような1レースに数万円ぶっこむ破天荒な買い方をしなければ良いということに気付いたのだ。勝っても負けても、“遊び”の範囲内に収まる金額で勝負すれば良いのだ。
まずは1レース目(小倉競馬場)で、軽くジャブ。これはハズれてしまったが、いつもと違って投資額を抑えているので3000円の負債で済んだ。
2レース目(京都競馬場)も続けてジャブ。これまたハズれてしまったが、あまり痛くない。
計6000円の負債と考えると少なくない額なのだが、今までが今までなので2レース負けて6000円の負債で済んでいるのはかなり進歩したと思う。昨年までの私だったら、間違いなく既に財布から3万円ぐらい軽く消えていただろう。
3レース目(東京競馬場)はちょっと自信があったので、少し厚く賭けてみた。すると、どうだろうか。
1着:7番
2着:12番
3着:3番
見事に2つとも的中。配当は
馬単:45.6倍
3連単:146倍
と開始早々に万馬券をゲット。
現時点での収支はおよそ+5万円。ここからプラスの範囲内で慎ましく賭けていれば、仮に連敗が止まらなくても最悪トントンで終わらせることができる。そう、私の敗北はこの時点でなくなったのだ。
…5時間後。
最終レースを終えて、私とKEN蔵氏はWINSを後にした。
そして、喫茶店でスフレケーキを食べながら、今日の競馬について談笑。こういうことができるのも、賭け額を抑えた影響が多い。
昨年までの私は競馬が終わると、豪遊orお通夜のどちらかでまったりすることはなかった。
振り返ってみると、私の賭け方は常軌を逸していた。当たり前のように10万円以上の勝ちを狙っていた。それが競馬の楽しみ方とすら思っていた。
だが、違うのだ。予想をして、自分の信じた馬を見守る…それだけでも競馬は十分に楽しいのだ。競馬は100円からドキドキを味わえる最高の娯楽なのだ。
=本日の収支=
ど゛う゛し゛て゛な゛ん゛だ゛よ゛お゛お゛お゛!゛!゛!゛
申し訳ない、本当のことを言うと喫茶店では談笑などせず、苦笑いしかしていなかった。
たしかに最初のうちは賭け額を抑えていた、これはウソ偽りない。ただ、賭けていくうちに…具体的には7レース目あたりからヒートアップ。
さらに負け額が増えていくと、一発逆転を狙うことも多くなった。
で、全部ハズれてご覧の有り様だ。
競馬は適度に楽しむ遊びです。いや、マジで。
ライター・タレントランキング