10月24日。この日、私は『SLOT魔法少女まどか☆マギカ』のお別れ実戦を敢行した。
物凄く中途半端な日だが、お仕事の関係上、この日しか朝からガッツリ打つことができなかったのだ。
泣いても笑っても怒っても国を興しても、この機種とはこれでお別れだ。
この控えめな胸の谷間ともお別れだ。悔いを残さぬように打とう。そう思って、高設定に期待できるホールへ向かったのだが、
諦めと絶望が手を繋いでマイムマイムをしながらやってきた。
仕方がないので、近場のホールに変えたのだが、こちらもギリギリセーフという状
況だった。
流石、お別れマジカ☆まどか。
確保できた台のデータ表示器を見ると、嫌な予感しかしない前日のスランプグラフ。女性声優の「大事なお知らせ」というタイトルのブログぐらい嫌な予感しかしない。
だが、私にはもう選択肢が残されていない。この台で勝負するしかない。
きっと、魔法少女は微笑んでくれる。きっと、今まで尽くした愛に応えてくれる。私はそう信じてレバーを叩いた。いや、叩いたというよりも愛撫という表現の方が近いか。
最後だから、いつも以上に優しく接しよう。意識はしてなかったが、きっと本能がそうさせたのだろう。
目を瞑れば、まるで昨日のことのように思い出す。魔法少女たちと戯れた日々。
そういえば、初打ちで万枚を出したな。
そういえば、「穢れが放出されるまで帰れません実戦」をして穢れが一度も放出されずに閉店を迎えたな。
そういえば、撤去予定日が近くなってお仕事実戦で打つ機会が増えて、負けに負けまくって戦績が大幅マイナスまで落ちたな。
そういえば、そういえば、そういえば………。
本当にこの機種では、酸いも甘いも経験した。でも、もう今日でお別れだ。ありがとう、本当にありがとう。
誰もが気付かぬうちに 出玉を失っている
フッと気付けば 諭吉はいない 負債だけを残して
ハマリの時の中 言葉を失った養分たちのように
ホッパーに溢れたコインのように
声にならない悲鳴が聞こえてくる
もしも もう一度まどかに会えるなら
たった一言伝えたい
ありがとう ありがとう
今までの想い出が一気に脳裏に流れ込んできて、思わず目頭が熱くなった。
財布が軽くなって目頭がさらに熱くなった。
悔いを残さぬように打とう。そのつもりだったが、今回の実戦で余計悔いが残ることになった。
正直、素敵なお別れとはお世辞でも言えない実戦となった。だが、それでもやはり『SLOT魔法少女まどか☆マギカ』には
ありがとう。
と伝えたい。
余談になるが、お別れ実戦は途中でギブアップして、次に『ぱちんこ 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』を打ったのだが、
こちらもなかなか悲惨な結果となった。