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スロカイザー

夢を掴んだスロカイザー

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公開日: 2019/11/18

 

初日からカジノでベッコンベコンにヤラれた二星氏と私は、「まだ明日がある、明日がある」と互いに傷を舐め合いながら同じ部屋で就寝した。

 

大丈夫、大丈夫、大丈夫、きっと明日は勝つ。

 

【2日目】
新しい朝が来た、希望の朝がっ!!

 

昨夜、徹夜でバカラをしていた、なる氏は撃沈した模様。これで4人全員マイナスとなった。絶望の朝だった。

 

今日は丸1日カジノ漬け、朝から晩までカジノ祭り…の予定だったが、初日の負けっぷりから「このままカジノをやり続けたらヤバい」と判断して、街に出て夕方まで買い物をすることになった。

 

ちなみに、二星氏は買い物に出掛ける前にひと勝負をして、収支は-40万円に超絶進化した。こんなことを言うのも何だが、二星氏は馬鹿だと思う。勝負ごとに向いていないと思う。

 

 

我々は、昨日(二星氏は今日も含む)の負けを忘れるようにはしゃいだ。

 

 

 

はしゃいだ。

 

 

はしゃいだ。

 

敏感な人なら気付いたと思うが、写真に私は写っていない。

 

私は買い物には出掛けず、1人黙々とカジノで勝負…するほどジャンキーではなく、急なお仕事が来たのでホテルの部屋に籠って原稿をカキカキしていた。

 

夕方、3人の買い物が終わる前にお仕事はフィニッシュ。さて、皆が帰ってくるまで何をしてようか。いや、考えるまでもない。ナニをするしかない。

 

カジノへレッツゴー。

 

現在の私の収支は-15万円。一見すると大きな額だが、二見しても三見しても大きな額だ。だが、

 

 

まだ、貯めに貯めた小銭貯金分のお金(約26万円)の一部を失っただけだ。勝負は、本番は…これからだっ!!

 

…2時間後

 

総投資額:30万円

 

回収

 


 

580ウォン

 

要するに約58円だ。スロットをやって、大小をやって、バカラをやって、色々やった。

 

いや、逆転のチャンスはあったのだ。一時期は-5万円ぐらいまで回復したのだが、バカラで一発逆転を狙って撃沈した。

 

30万円あったら何ができたのだ。何でもできたな…そう途方に暮れていると、買い物から3人が帰ってきた。そして、皆で夕食を食べながら、4人で傷の舐め合い大会開始。途中、

 

二星:「もう5万円しか残っていないので、勝負できないです」
なる:「その5万円で勝負しましょう!!」

 

この会話を聞いて「なる氏…怖い子っ!!」と思ったのはここだけの秘密だ。

 

 

ちなみに、水瀬氏はビックリするほどやさぐれていた。

 

明日、我々は帰国する。勝負するなら今夜しかない。今、勝負を降りれば30万円負けで抑えられる。俗にいう、致命傷で済む。

 

だが、私は何をするためにカジノに来たのだ。もちろん、それは勝つためだ。

 

私は札束を握りしめて、最終決戦に挑んだ。今回、私は50万円用意してきた、残りはまだ20万円もある。

 

まだまだ、勝負できる。二星氏と違って私は逆転の可能性が十分に、十二分にある。

 

…3時間後。

 

カイザ:「水瀬さん、10万円貸してください」

 

この3時間で何があったのか。勝ったのか、負けたのか、それは皆の想像に任せるが、私は水瀬氏から10万円を借りた。

 

ちなみに、水瀬氏は明らかに機嫌が良かったので快く貸してくれた。この機嫌から推測すると、かなり取り戻したのだろう。

 

10万円を手にした私が挑んだのはブラックジャック。おそらく、これがラストチャンスだろう。

 

勝負は拮抗していた。手持ちのチップは8~15万円を行ったり来たりしていた。もう勝負するのをヤメて水瀬さんに10万円を返そうかな…と思っていたとき、私の元に大チャンスが訪れた。

 

私の手札の合計:11
ディーラーの手札:5

 

私が「21」になる可能性が高く、ディーラーがバースト(合計22以上)する可能性も高い圧倒的有利の状況。しかも、このタイミングで私は5万円賭けていた。

 

ここは勝負するしかない、ダブルダウンだ。10万円勝負だ‼︎

 

 

 

*)ダブルダウン…最初の2枚のカードを見たあと賭け額を2倍にして、もう1度だけカードを引くことができる賭け方

 

来い来い来い。絵札(「10」)よ来い。

 

勝って20万円になったら、すぐに水瀬氏に10万円を返そうか。いや、20万円をオールインして勝てば40万円になる。さらにオールインで勝てば80万円。逆転を考えるなら、これしかない。この賭け方しかない。

 

そう頭の中で餅を絵に描いていたが、手元に来たカードを見て愕然とした。

 

「4」

 

私の手札の合計は「15」。最悪だ、最悪すぎる。これで私が勝つにはディーラーがバーストするしかなくなった。

 

頼む、頼む、頼む。

 

そして、運命が決まる、ディーラーの手札は

 

………っ!?

 

【3日目】

我々は帰国することになった。

 

結局、水瀬氏の収支は最後まで聞く勇気はなかったが、機嫌を見た感じではちょい負けぐらいに収まっていたと予想される。

 

なる氏の収支は

 


 

えーと、表情が怖いです。

 

何というか、声を掛けることができなかった。とりあえず、予算は15万円ぐらいだったので、それ以上は負けていないだろう…多分。

 


 

二星氏の収支は怒涛の-45万円。本当に馬鹿だと思う。勝負ごとに向いていないと思う。

 

そして、私の収支は…

 

-60万円

 

最後の勝負で私は撃沈した。私はカジノで夢を掴んだ。悪夢という名の夢を掴んだ。

 

財布の中はすっからかん。文字通り、無一文になった。二星氏とタッグを組めば、-100万円パワーズだ。

 

帰りの飛行機の中、「チケットをなくすとかして、この飛行機に乗れなかったら、私は帰国できなかったな」と、自分の置かれている状況がかなりヤバかったことに気付いた。

 

もし、カジノに行くことがあったら使い過ぎに注意しよう。いや、マジで。

 

最後に、とある漫画の名言で今回のブログは締めよう。

 

人は戦うのをやめた時、初めて敗北する。戦い続ける限りは、まだ負けていない

 

そう、私はまだ負けていないのだ。次こそは、次こそは…っ!!

 

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