GOD参拝

「勝てない腕に、意味はあるのでしょうか」

相変わらず絶不調が続いている。打てば負けて負けを取り戻すために打つも、やはり負け。勝ちとは縁遠い生活が続いている。もはや、この連敗は科学では証明できないといっても過言ではないだろう。

いわゆる、スランプ状態に私は陥った。こういうときは耐えて耐えて「やったね」と、くまのぬいぐるみから祝福されるまで耐え抜くのが基本戦術なのだが、預金通帳が「いやいや、もう無理や」と情けない悲鳴を上げてきたので作戦を変更せざるを得なくなった。

もしかすると、長男ならこの超ド級の困難にも耐えられたかもしれないが、残念ながら私は三男なので無理そうだ。

では、どうするのが得策か。理想は「カイザーちゃんは悪くないよ」と頭を撫でてもらうことだが、残念ながらそんなボランティア精神に溢れた金髪碧眼ロリ顔の知り合いはいないので、自分の手でこのスランプから脱出するしかない。

私は考えた。このスランプから脱出する方法を考えて、考え抜いた。考えてヌいたりもした。そして、導き出された答えは

「そうだ、神頼みをしよう」

以前、「よく当たる」ことで有名な神社に参拝して、そのあと競馬をしたら当たったけれど負けた(トリガミ)ので、今回は「勝利」のご利益のある神社に向かおう。

絶対無敵百戦百勝神社とかがあれば、迷わずそこにするのだがグーグルで検索しても、そんな神社はヒットしなかった。

万策尽きたか。そう諦めかけていたとき、私は大切なことを思い出した。そういえば、数年前に某神社で入手した勝負ごとに強くなるお守りを手にして勝率が上がったな。

ということで善は急げ、善逸は女好き、その神社に向かった。

某神社の名は神田明神。初詣の時期だと大行列ができて参拝するまでに数時間掛かることで有名な神社だ。

お守りを手にする前に、まずは参拝。流石に2月なので、参拝客は多くなかった。二礼二拍手一礼をして、

「私を幸せにしてください、マジで。いや、マジでっ!!」

と神頼み全力投球。あと、「恋人がほしい」「結婚したい」とかも願った。これだけで十分のような気もしたが、今回のお目当てはお守りなので祭務所へGO。

ズラッと並んだお守りの数々。えっと、どれだったかなと一瞬迷ったが、

「勝」という文字が書かれている誰がどう考えても勝負ごとに強くなるお守りを見つけたので、それを手にした。

あと、ついでに健康・長寿のお守りもゲット。縁結びのお守りも気になったが、それは欲張りすぎだなと思ったので我慢。今回は我慢。次回、来たときに入手しよう。何事も欲張りすぎは良くない。

で、参拝＋お守りを手にしてからの戦績はというと…

なんとビックリ±0円。

ちょうど原稿が忙しくなって、ホールに行く時間がなかったのだ。今まで負けすぎていたので、これはもう実質勝利。勝ったも同然だ。儲かったも同然だ。

もし、私と同じようにスランプに陥っている人がいたら、最後の手段で神頼みはどうだろうか。