ぼっち詐欺を摘発

　いつもは自撮りアップに忙しいキラキラ女子がクリスマスイブの夕方を過ぎるとツイッターやインスタをまったく更新しなくなるのは何故でしょう。きっと心優しい貴方は侠和会に拉致されたんじゃないか、宇宙人にさらわれたんじゃないかと、彼女を心配して警察に捜索願を出すことでしょう。でも、それはやや早計であり包茎であります。察してください。厳しいことを言うようですが、彼女は愛する男と待ち合わせをして、やよい軒で食事をして、鶯谷の安いラブホで熱いベーゼを交わし、時に優しく時に乱暴に抱かれているのです。

　ただ、賢い女子は更新します。街で見かけたクリスマスツリーの写真だったり、イブの夕方以前に撮影したサンタのコスプレの写真だったりを何回かに分けて文章短めでアップします。何故なら基本的には男の隙をついての更新、即ち男がトイレに立ったタイミングや、一発終わったあとのシャワーを浴びているタイミングで更新するため長い文章を打ち込んでいる時間がないのです。ご理解いただけたでしょうか。

　ただ、難しいのは男とグルだった場合。これを見抜くのはジャグラーの設定6を見抜く以上に難しいと言われています。男が協力的であれば、それこそ好きなときに好きなだけ更新できますし、男のほうから「更新しとけば？」みたいなことも可能性としては充分考えられます。イブの晩にクリぼっちを執拗にアピールしてくる女子は怪しい。現時点ではそれくらいしか言えませんが、知らぬが仏との言葉もあります。自分の好きな女性がこのタイプであることを祈りましょう。

　このあたりに注目してツイッターやインスタのタイムラインを眺めていると彼氏や彼女の存在がそれとなく分かるのではないでしょうか。かくいう私も毎年、イブの晩はツイッター警備隊のマリブ鈴木と共にそのあたりの動向を注視していますが、正直、誰それに彼氏、彼女がいるとか、旦那、嫁がいるとか、大体は知っていますので、ぼっち詐欺を摘発するというよりは誰がどういった手法でファンに夢を与えているのか。そちらのほうに目が行ってしまいます。

　ちなみに、ひとりくらいバラす業界人がいてもおかしくないのに、そういう人間がいないのは何故か。それは業界人が皆優しいからでなく、仕返しが恐いからだと思います。それでは皆様、素敵なクリスマスを。そしてよいお年を。

※本人、オカダカズチカのつもりでしたが、少年に高須院長みたいと言われました。