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ライターは社長より儲かる⁉ やまキンの高説に思わず巨砲の心が揺れ動く「やまのキング」後編

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公開日: 2018/09/20

前編ではやまのキングの過去を必勝ガイド退職までお届けしたが、
後編では社長業、そしてDMM社員となった現在までをさらに掘り下げる。

 

 

  それでいつのまにか代理店の社長になって。

「編集長の福井さんには伝えたんですけどね。それで社長を6、7年やって、DMMさんに事業譲渡して現在(社員)に至る感じですかね」

 

 

 ここはかなりはしょったし、ふんわりレベルでしか話を聞いてない。だってやまキンあからさまに話しづらそうなんだもん。社長業ってクソ大変なんでしょう。

 

 

「(譲渡には)色んな理由があったんですけど、一番はきれいごとに聞こえるかもしれないけど、社員を永久的に守るためにはそれが1番かなと思ったんですよ」

 

  やまキンのイメージが上がるからそこは書かない(ウソ)。それはそうと芸人からライターはどっちも基本的に俺が俺がの仕事だから理解できるのよ。でも、社長やって今度は社員でしょ。やまキンって一体、何がやりたいの?

「僕は良い意味で自分の主張がないんですよ。だからお笑い向いてないって思ったし、九州に帰ったときも、実は裏方に回りたかったんですよ」

 

  え~っ、そうなんだ? オデはね、王様水野が「すごい芸人を俺が見つけてきましたよ」って言って連れてきた時から、ずーっと意識してたよ。おもしろライターとして、この男には負けられないって。

「巨砲さんはホント、怖かったですよ。話しかけるなオーラ出てて。でも、それは間違った刷り込みですよ」

 

  いや、でもプレミアムハンターで組んでた森本(レオ子)も「やまキンさんおもしろいですよ」って言ってたしさ。それ聞いて『オデ以外におもしろいヤツがいるなんて。ムキー』って! 

「ハハハッ。でも、当時は巨砲さん以外も怖い人が多かったですよ。(ゼットン)大木さんとか(パチプロの)小池さんとか」

 

森本レオ子とは現在も地上波番組で共演

 

  当時のガイドは知らない人にアイサツできない人ばっかりだったもん。でも、今はみんな丸くなったよ

「ガイドの動画で巨砲さんが若手とキャッキャッやってるのを見たときはショックでしたよ。あの頃、こんな感じだったら僕もまだガイド辞めなくてすんだのになぁって(笑)」

 

  まあ、動画は大きいよね。あれでライターが個人競技ではなくなった。ところで芸人、ライター、代理店社長、DMM社員とやってきてどれが1番儲かった?

ライターですね。まだ来店はちょっとしかなかったけど最後はテレビも5本くらいやってたんで。ライターヤメる前の年の年収は未だに越えてないですね

 

  えっ、代理店じゃないの? 編集部ではやまキンがスゲー稼いでる今度家建てるとかウワサになってたけど。

「そんな話になってたんですか(笑)。ヤリ方にもよると思うんですけど、全然儲かってないですよ。それにボクが立ち上げた会社じゃなかったんで大きくしようって意識もなかったし、とにかく社員の給料はちゃんと払わないとって気持ちが強かったですね。社長時代は精神的にキツかったです

 

  確かに何年か前に社長になってから初めて番組でやまキンに合ったときに、目の下がデーゲームのメジャーリーガーみたいに真っ黒になってたもんね。あと、やまキンの会社はライターに甘いんだよ。経費で実戦させてるのに、勝ったときもライターにお金あげてるの。その時に1年でかかる実戦費の総額についても聞いたんだけど、それじゃ儲からないなって。

ライターには報われてほしいって思いがどこかにあるんでしょうね」

 

今はイキイキと仕事をするやまのキング

 

  イケナイ! また、やまキンのイメージがアップしちゃう。けどムム(見間違い)とかしゅんく堂とかなおきっくす★とか、当時呼ばれた若手はみんな感謝してたよ。

「もちろん頑張ってもらいたい、チャンスをあげたいって気持ちもあったんですけど、ガイドの若い子としゃべってるとやっぱり楽しいんですよね。ヤメた後もずっとガイド好きだし。そう考えると今の仕事がイヤってわけじゃないんですけど、ライターが1番性に合っていたとは思います。ああ、あの頃、巨砲さんがもっと優しくしてくれてたらなぁ(笑)」

 

 

  また、それを言うか(笑)。昔話はこのくらいにして今の仕事についても聞くよ。今日、会社(インタビュー場所のDMM九州支社)に来たら、普通にデスクで仕事していて驚いたんだけど……。

「そう、やってるんですよ。デスクワークも」

  

  でも、動画の仕事も結構、やってるよね?

「改めて考えると商品価値として求められてるのは演者かなと思ったので、話がくればやってますね。あとは企画を考えたり。リアルスターズなんかは自分の企画ですよ」

 

  ああ、あれおもしろかった。

「ありがとうございます。それから若手にこれまで経験したことを伝えることもやっていかないといけないとは思ってるんですけど……演者って教えることができるのかなって?」

 

  う~ん、個人的には無理だと思うけど。

「そうですよね。カメラを自分の方に向けるテクニックとか、編集点を作ると仕切りがやりやすいとか、細かいアドバイスはできるんですよ。でも、結局、最後は本人の持ってる底力というか地肩の強さしかない気がして」

 

  結局、ベースとして150キロ投げられる肩がないと、いくらフォームを矯正しても150キロは投げられない。

だから演者はたくさんお金をもらえるんだと思ってるんですけど。今は社員なので、下の子がどうすればチャンスを生かせるかな、この子に合う企画は何かなってことをよく考えてますね」

 

  DMM九州の若手はどんな感じなの?

「みんな、マジメでいい子ですよ。ただ職業的なんですよ。昔のガイドってそうじゃなかったじゃないですか」

 

  確かに仕事って意識は低かった。ここにくれば楽しいことがあるみたいな感じだよね。

「そこが何か物足りないというか……」

 

  でも、それは時代だから仕方ないよ。みんな仕事としてきてるんだから。ちゃんとアイサツもするしさ。アイツ、気にいらねーから口利かないってオデみたいなヤツもいないし。

「ハハハッ。でも、だから昔からこの業界にいる人っておもしろいんですよ。巨砲さんだけじゃなくてみんな、めちゃくちゃだったじゃないですか」

 

  頭がおかしかったんだよ。タイムマシンがあったら昔の自分をブン殴りたいね。でも、オデはガイドのライターしか知らないけど、今の若手って確かに仕事に対するやる気はあるし、実際与えられた仕事はマジメにやるんだけど、自分のおもしろさを見せつけたいみたいな気持ちがないんだよね。人にもよるけど、企画もあんまり考えないし。DMMの若手はどうなの。

確かにそれはDMMの若手もそうですね。でも、それはそういう環境をボクらが作ってあげられてないんじゃないですかね」

 

  マザーテレサかよっ!

「巨砲さん、聞いてください。社長みたいなことするじゃないですか。そうするとそんな風な考えをするようになるんですよ

 

  ……人としてのステージが上がってる。解脱だ、解脱

「僕だけステージ上がって申し訳ない(笑)」

 

  いやいや、やまのさんが急に遠くに見えてきたよ。じゃあ、今後、DMM九州の若手とこういう話になって大した企画を引き出せなかったらオデの雰囲気作りが悪いってことね

「積み木くずし(ドラマ)のお父さんが言ってましたけど、見捨てた時点で終わりなんですよ。寄り添ってあげないと。何があっても寄り添う。キミはこういうことが得意だと思うんだけどそれがもっと生きる方法はないかな……って想像させてあげなきゃならない。人生の先輩として。これ良いこと言いましたよ(笑)」 

 

  山野啓発セミナーだよ(笑)。

「一気にうさんくさくなるでしょ、それ(笑)」

 

 

 ここで、これまで話がそれたときにライク・ア・ゴルゴな視線を送る以外はムール貝になっていた担当A君が初めて口を開く。

「いや~、素晴らしい。若手のライター・スタッフ全部集めて啓発セミナーやりましょう」。

 

もしかして、この子も人生のよりどころを求めているのでしょうか。そしてやまキン八先生のスイッチが入った。

 

 

 

「これは僕の信念なんだけど、演者は洗脳すべき。何を洗脳するかというとキミたちの仕事はどうやって発生しているんだと。お金を出してくれるホールさんメーカーさんがあるのはもちろんですけど、企画を考えてくれる社員さんがいて、頭を下げてあなたを売ってくれる営業さんがいて、色んな人の力添えがあって初めて仕事がきてるんだから、ちゃんとその人たちの労力に報いる仕事をしなきゃいけないよと。キミの実力で取ってる仕事なんてほぼないよと言い続けないと、やっぱり天狗になるんですよ。わかりやすい業界だから、天狗になるの早いんですよ。わたしの力で取れた仕事でしょって。その前に頭を下げてる人が何人いるんだよと

 

  おかげさまでの気持ちね。

「そう、それがあるとホールにいった時の対応も違ってくるんですよ。ちゃんと仕事をするようになるんです。毎日あちこち移動してたら正直、しんどい時もあるのはわかります。でも、それが頭にあると、しんどくても疲れた顔してる場合じゃないな。ちゃんとお店の喜ぶことしなきゃなってなるんですよ。九州のライターは僕が口を酸っぱくして言ってるんでわかってるとは思います」

 

 

 立派としか言いようがない。ちなみに巨砲選手は動画をやるまで感謝の気持ちゼロ。原稿はすべて自分の責任でどうにかなるけど、動画は1人じゃどうにもならないって気づいてようやく、他人にやさしくしたりちゃんとアイサツするようになったもん。

 

 

「この仕事は芸能人ほど高いスキルを求められる仕事じゃない。でも、意外と人気が出ちゃう。だから勘違いしちゃうんです。でも、そうじゃないと! 演者論を教えるのはさっきも言ったように難しいと思うんですけど、そこはしっかり教えていきたいなと思ってます」

 

 

  やまキンってこんなに立派だったのか。今度からは「やまのさん」て呼ぶよ。心の中で。

 

 

 

 

やまのキング編 ―完―

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