本気トンキークレイジー

　今度飲みに連れて行ってくださいでも四畳半で乱暴に抱いてくださいでも、ぶっ殺すぞこの野郎でも行っちゃうぞバカ野郎でも構わないのですが、その人が本気かどうかは目を見れば大概分かります。声のトーンが本気でも目が笑っていればそれはジョーク、プロレスを仕掛けてきていると考えて差し支えありません。逆に目が笑っていなければ本気も本気、本気汁。八つ裂きにしてやるとか、令状持ってこいとか物騒なことを言われたら手の届く範囲にメリケンサックないし日本刀が落ちていないか、光よりも早く確認する必要があります。

　分かりやすいところで言うと、このコラムにもチョイチョイ出てくるリアル天才バカボンが挽肉をバンニクと、CHINESEをチネセと読んだときもやはり目は真剣そのもの。リーマンショックの話や脱サラの話をしたときも同様に目はひとつも笑っていませんでした。というか、彼女は基本的にいつ如何なるときも多分本気なので、こちらもどのタイミングで間違いを指摘すればいいのか、迷うことが間々ありますが、実際には少し泳がせてバカにバカを上乗せした頃合いを見計らって指摘、訂正するケースが多いのです。

※ブレーキの壊れたダンプカー

　その点、中武先輩は一流のプロレスラーなので暮らし安心クラシアン。なにか物騒なこと、たとえばチャカ持ってこいとか、道場の床に並べたパンティの臭い嗅がせろとか言ってきても基本目は笑っているのでこちらもすぐに冗談だと分かるのですが、半年に一度くらいでしょうか。本気なのか冗談なのか、付き合いの長い私でもたまに分からないときがあります。

　エリザベス女王のTシャツを着て収録に行った際、それを見た中武先輩が「アウンサンスーチー？」と本気だか冗談だかよく分からないことを言ったという話は以前ここで書きましたが、実は先日も同じようなことがありまして、私が着ていたTシャツを見るや否や中武先輩は「NOKKO？」と狂ったことを言いやがったのです。

※時計仕掛けのオレンジTはGUで二千円しませんでした。俺の好感度上がりました？

　本気なのか、冗談なのか。最悪、ガンギマリの可能性もあろうと、念のため目が笑っているかどうかじっくり確認したところ、どうも半分寝ているような感じでしたので、もしかすると中武先輩はラズベリードリームという名の夢でも見ていたんじゃないかと思ってみたりして。

※乳以上に気になるのは黒いベースです。