ドキッとする要素がない

　どうでもいい人となるべくかかわらない生活を心掛けてもう5年くらいになるでしょうか。基本的には現場と自宅の往復、人付き合いは気の置けない仲間に5回誘われて1回飲みに行くか、行かないか。そんな感じなので普通に生活しているとなかなかドキッとするようなことが起こりません。

　どこで吐いてもションベンしてもクソしても絶対に怒られない新宿三丁目のカラオケスナックで令和の炎上クイーンが山下久美子の「赤道小町ドキッ」を歌ってくれても私はひとつもドキッとしません。無論、歌っている最中にションベン漏らしたら多少はドキッとするかも、いや、ゾッとするかも知れませんが。

※令和の炎上クイーンは漏らしたションベンで炎上を鎮火させます。

　女性に連絡先を訊かれても特にドキッとはしません。どうせ仕事関連で繋がっておいたほうが得かも知れないとか、自分の金では絶対に食いに行かないミシュランに連れて行ってくれるかも知れないとか、なにかしら、やましい気持ちがあって訊いてきているのは明らかなのでドキッというよりはポキッ。絶対にヤラせてくれることはないので連絡先を訊かれるたびに心がポキッと折れます。ヤラせないならもう訊いてこないでください。

※連絡先は訊かれませんでした。ツイッターのDMで「お疲れ様でした、タバコ美味かったっすね」とバカっぽい連絡がきました。

　街をフラフラ歩いていて警察官に取り囲まれてもドキッとしません。何故なら私はパケもポンプも持っていないし、スマホの中にパンティを隠し撮りした写真も保存していないし、なにより私は職質されるような怪しい雰囲気をまとっていません。職質されたら鞄の中身はもとより、パンツの中身だって見せる用意はあります。

※個人的に大崎さん、ひやまっち、私服の中武先輩は職質されて然るべきだと思っています。

　人様から後ろ指さされるようなことは多分していないので世間にドキッとさせられるようなことはありませんし、ずっと負けているので国税局から連絡がきてもドキッとはしません。あるとすれば身に覚えのある女性から「遅れているの」と言われたときくらいかな…そんなことを考えながら『キャッツ・アイ』を打っていたら、次女の意表を突いたセリフに何故だかとてもドキッとさせられました。

※厳密に言うと、レーザーとプロペシアとリアップとスカルプです。