五島の願い

　塾長の苦手なものはなにかと聞かれたらミョウガ、パクチー、八百屋コカツともうひとつ。パチスロと答えます。厳密に言うとパチスロが苦手なのではなく、立ち回ることが苦手なのです。だってほら、俺、モード移行とか解析数値とかあまり知らないし。

　かくあるが故にパチスロは朝イチからの勝負が基本です。人様の手垢に塗れた台はなにかこう、アバズレ女を乱暴に抱くようでイヤというか、すでに低設定の烙印を押されているような気がするじゃないですか。だったら設定6の可能性が等しくある処女台のほうがいいに決まっています。

　なので、午後から取材来店情報は地獄です。プロ気取りが回遊しているような優良店ならなおのこと、空き台はすべてゴミだと考えたほうがいいように思います。よって、午後からの取材来店情報では負けぬ立ち回りを心掛けます。いや、設定1でもフル攻略なら浮きが出ると噂のハナビを打つだけなので立ち回ってはいませんね。すんません。訂正します。

　先日、超絶優良店に呼ばれました。実戦開始は午後1時半。俺が店に着いたときにはすでにバジ絆でドル箱を積んでいる人がわんさかおりまして、それを横目にハナビのシマに向かったんですが、端から高設定など売り切れだと思っていますからデータは一切見ません。適当な空き台に座り、左リールの上段に毎ゲーム暖簾を押して、ハサミ打ちで氷が赤坂テンパイしたときだけ中で氷をフォローするというのを都合5時間やりました。結果、勝ちました。500円の大勝利と相成りましたが、ハッキシ言ってひとつも面白くありませんでした。いや、誤解のないように言っておくとハナビは超絶面白いです。そう、有吉反省会と同等、出ればそれ以上に面白いと思うのですが、そのなんというか、最初から最後まで攻めることなく保守派よりも保守的だった自分が面白くないと感じたのです。

　ことパチスロに関しては革新派でいいと思うし、また結果はどうあれ、それが面白味であり、醍醐味であると思うのです。ただ、今年もバカみたいに負けていますからね。攻めて攻めて攻め達磨、バジ絆で天井を食らってアッターキタと言うためには、もうホールにお願いする他ありません。午後からでなく朝イチから呼んでくださいと。はい、おしまい。