戦場カメラマン
記事一覧へ公開日: 2017/06/07
一度でも俺の出演する動画やテレビをご覧になった方ならお分かりでしょう。基本、俺はいつ如何なるときも冷静ではいられません。出れば万歳三唱の後、見ず知らずの方と握手を交わし、出なきゃ台に罵詈雑言を浴びせた後、内藤哲也よろしく床で不貞寝。よく言えば感受性豊かですが、観る人によってはピーターアーツ以上の暴君とも取られかねません。だからこそ、どんなトラブルに巻き込まれても、どんなアクシデントに見舞われても冷静にシャッターを切り続けることができる戦場カメラマンに憧れるのです。
俺たちの戦場はホールです。ホントはアツい演出が発生したり、5万ゲームを超える上乗せが発生したりしたときにカバンからサッとスマホを取り出しシャッターを切る冷静さを持ち合わせていればいいのですが、そういうときはもう嬉しい、楽しい、大好きとドリカム状態ですから、そんなことはすっかり忘れています。半ギレのあと、ちょっと冷静になってシャッターを切ろう、残念な写真をフォロワーの方々に見てもらう、そして明日の活力にしてもらおうと考えるのはいつも決まって右肩下がりのスランプグラフを見上げた瞬間なのです。
凱旋に10万突っ込んでなおビクともしない中武一日二膳先生の冷静さが欲しい。喜怒哀楽をあまり見せず、感情を内にグッと秘める川田利明のような人間になりたい。いつもそう思っているのですが、ホールという戦場に出ると、どうしても感情を抑えられなくなってしまうので、俺は真っ先に流れ弾に当たって野戦病院に担ぎこまれるタイプだと思います。
ところが、ホールという名の戦場を一歩離れると、不思議なことに冷静に写真を撮ることができるのです。先日も、居酒屋のトイレの洗面台で背伸びしている不審な男性ライターを発見。いつもなら絶対にギャースカ騒ぐのですが、このときばかりは何故か冷静にシャッターを切り、決定的瞬間を押えることに成功したのです。被写体がナニかを洗っていたことは明らかなので、もしかすると俺、戦場カメラマンにはなれないけど、洗浄カメラマンにはなれるかも知れません。はい、おしまい。
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