冷静と情熱のあいだ
記事一覧へ公開日: 2018/10/04
パチスロを打ちながら小役をカチカチ数えている真面目な打ち手を俺は尊敬します。野口英世や森鴎外くらい尊敬しますというのは、すんません嘘ですが、自分にできないことをやっていたり、自分に持っていないものを持っていたりするとやはり尊敬の念を抱かざるを得ません。そういう方に対してはたとえ年下であろうと常に敬語で接しますし、カラスは白い、スンニ派はクンニ派と言われれば事実はどうあれ、御意と返します。
そう、多分尊敬はしていますが、やっぱり気になるので小役を数えるのがクセになっているという知り合いの打ち手に聞いてみました。どうしてそんなキンタマの小さいことをするのか。どうして男らしく振る舞えないのかと。すると彼は小役を数えていると冷静になれると言いました。今打っている台を捨てるか、新たな台を打つか、そのあたりの判断が帝国ホテルの冷製ポタージュよりも冷静に下せるから数えるのだと言うのです。
確かに、パチスロに限らず、何事も冷静になって考えるというのは非常に大事なことだと思います。いつも思いつきで行動して失敗して、発狂している俺は特にそう思います。だから今回は冷静になってじっくり考えてみました。これは俺にとって本当に必要なものなのか、それとも必要ないものなのかを。
欲しい。秋に彩りを添える新たなアイテムとして欲しいのは山々ですが、値段も値段ですし、ここは冷静にならねばいけない場面です。似たようなものは持っていないか、また秋に着るアウターは何着あるのか、そのあたりを調査するためカチカチ君を持って家にある4つのクローゼットをすべて調査した結果、迷彩柄のアウターは既に2着。秋物のアウターという括りであれば25着もありました。
必要あるか、必要ないかで言ったら間違いなく必要ありません。カチカチ君のお陰で無駄遣いを未然に防げたわけですが、何故でしょう。昨日、まったく身に覚えのないパーカーが色違いで3着、宅配ボックスに届いていました。もしかして俺、病気ですかね?
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