ステマ

　打つか打たないかは実際に打った人の意見を参考にするという方は存外多いのではないでしょうか。かくいう俺もそのひとり。特に専門分野ではないパチンコに関してはパチンコライターがツイッターにアップする写真や感想、築80年のボロアパートの壁よりも薄っぺらい解説などを参考にして、打つか打たないか、また1万円以上突っ込むか否かを決めることが多いように思います。

　最近だと仕置人がそうです。新装初日からツイッターにやれ10万発だ、やれ50万発だと景気のいい数字が躍っていれば、いくら猜疑心の強い俺とて打ちたくなります。また、ゲーム性に関してもほとんどのライターが面白い、無道の顔より面白いと太鼓判を押しているのですから、そりゃ一発大きいのを当るまでは打ってやろうくらいのことは考えます。もっとも、仕置人に関しては収支がマイナス40万を超えたのでまんまとやられた感しかありませんし、さらに言うならツイッターで俺を煽ったライター全員、ぶん殴ってやりたい気持ちで一杯ですが。

　仕置人に限らず、リングやガンダム、ウルトラセブンといった台を新装間もない時期に打ちに行き、その模様をSNSで発信するライターが増えました。正直、打つか否かの指標となるので個人的には実にありがたいと思っているのですが、既に皆様もお気づきのように、こうした新機種の実戦はライターがメーカーから仕事として請けているケースが多く、ハッシュタグ♯がついていれば100％仕事です。

　打ち手に有益な情報を提供してくれるのですから別に仕事でもプライベートでも構いませんし、その是非を問うつもりなど毛頭ありません。ただ、ひとつ憂慮しているのは仕事として請けたライターが実際に打ってみて「つまんねえ」とか「とんだクソ台だ」と思ったときにそれを正直に書けるのかという点。ギャラが発生していることを考えると普通は忖度すると思うのです。

　ただ、面白くない台を如何に打ち手に面白そうな台だと思わせるように書くかがライターの仕事という考え方もありますので否定する気はありません。実際、俺も機種の解説頁を書いていた頃は無記名であるのをいいことに、あらんかぎりの美辞麗句を並べ立て、あくびが出るほどつまらない超ゴミ台を超絶面白い台と絶賛していましたから他人のことは言えません。

　思うに、♯がいけないのだと思います。あれがあると仕事→建前→忖度と訝ってしまうので、まずはタグ付けをヤメたほうがいいんじゃないかと。あとはライターの腕次第、如何にしてステマであることを悟られぬように書くかという問題になってきますので、メーカーの広報担当者様、ステマのオファーお待ちしております。