ドブション世代
記事一覧へ公開日: 2020/07/30
ションベンはトイレでするもの。平成以降に生まれた若い世代にとってはもはや当たり前のことというか、スケのアソコを触った手をシーツで拭かないくらい当たり前の感覚だと思いますが、私が幼かった頃は外でションベンがしたくなったらトイレかドブの二択でした。
そういつも都合よく近くにトイレがあるとは限りませんし、今のようにコンビニもありませんでしたし、トイレの数も今と比べると圧倒的に少なかったため仕方なく、マジ仕方なくドブでションベンをしていたわけですが、当時の日本はマナーの面では発展途上国。タバコを吸えない場所はないに等しかった上、地球全体が灰皿みたいな感覚の大人も多かったためポイ捨ても当たり前、駅のホームで立ちションしている子どもや酔っ払いも頻繁に見かけたので少し前の中国みたいな感じと言えば分かりやすいでしょうか。そんなご時世でしたからドブでションベンすることに罪悪感は微塵もありませんでした。ちなみに、この時代の日本を知っている人を私は勝手にドブション、ジョエルドブション世代と呼んでいます。
いまは時代が時代なのでドブションも立ちションもご法度。決定的瞬間を押えた写真がネットに出回ろうものならクソほど叩かれた挙句、ライター生命を奪われることにもなりかねませんので私は絶対にやりません。我慢の限界が訪れたらズボン、下着、靴、すべてびしょびしょに漏らす覚悟で外出していますが、そこにトイレがあるのに使えない、誰かが用を足しているのでなく故障中で使えないという地獄を先日、私が密かにションベンと呼んでいるホールで味わったとき、ここが昭和のドブに見えたのは、きっと7月にモンキーターンで負けた28万6千円、そのほとんどをこの店でヤラれたからではないかと考えます。
※撮影者:KEN蔵
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