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諸積ゲンズブール

別モノ

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公開日: 2015/04/22

パチスロを覚えて早十数年。

はじめの頃は千円札がサンドに吸い込まれるスピードに愕然とし、なんだこの遊びは、なんで1G回すだけで60円もかかるんだと怒りにも似た感情を覚えたものですが、いつの頃からでしょうか、パチスロにかかるお金は全くの「別モノ」になっていました。

 

服を買う時の3万円は高いと感じても、パチスロの負けでの3万円は許容範囲。欲しいモノがあるなら負ける前にさっさと購入したほうがいいに決まっているのに、なぜか「パチスロで勝ったら買おう」という思考になってしまっていたのです。

 

そんな時は8割方負けるので、欲しいモノはなかなか手に入らず

負け→取り戻すためにパチスロ→負け→このままでは終われない→ちょい勝ち→ほら、やっぱイケるじゃん→負け

という負のスパイラルが発生します。

もちろん、パチスロというのは理に適った台を打っていれば勝てる仕様ではありますので全ての人がこういう流れになるわけではないのですが、パチンコ屋が商売として成り立っているというのはとどのつまりそういうことであり、打つ理由はどうであれ、やはり負け越す人のほうが圧倒的に多いというのは言わずもがな。自分は違う、自分は勝ち組なんだと思っていても、実際はそうでない可能性が高いでしょう。

 

とはいえ、パチスロはあくまでも娯楽。勝てるにこしたことはありませんが、本人が趣味の範囲で楽しむことができればそれでいいわけです。

 

負けた時に「パチスロやめようかなぁ…」なんてことは誰しもが一度は思ったことがあるでしょうけども、写真のようなリーチ目を見て、真っ先に「綺麗だなぁ」とつぶやくようではもう手遅れ。凱旋で6万もヤラれたあとにシンメトリーなリーチ目が出ただけで満足気な顔をして写メを撮っているボクは、1Gで60円もかかるなんて馬鹿げていると思ったあの頃の金銭感覚を取り戻すことは、もうできないでしょう。

 

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