「7」について考える(3)
記事一覧へ公開日: 2015/07/16
どうして「7」という数(字)に特別なものを感じてしまうのか。ラッキーナンバーとして捉えられるようになったのは、いつ頃からなのか。
これまでにも当コーナーで、何度か考えてきました。
しかし、インターネットであれこれ調べてみたものの、わかりやすい起源や理由はイマイチよくわからず。モヤモヤしたものが残ったままになっています。
「7」を特別な数、ラッキーな数と捉えるのは英語圏の思想だ、西洋の風習だ、とする説もありますが、日本あるいは東洋においても「七」という数(字)にまつわる特別な言い回しや風習が、たくさん存在しています。
七福神
武士の七つ道具
春の七草
秋の七草
親の七光り
諏訪大社の御柱祭(七年に一度)
善光寺の御開帳(七年に一度)
初七日
七味唐辛子
などなど…
ちなみに七味唐辛子については前回いろいろと調べてここに書きました。しかし『東京・長野・京都にある老舗の七味唐辛子専門店の中の人ですら、七味唐辛子が六味や八味ではなく七味でなければならなかった理由については分かっていないらしい』ということがわかっただけに終わっています。残念。
調べれば調べるほどナゾが深まる「七」という数(字)ですが、またまた今回、衝撃的な事実が新たに判明してしまいました。
坂の上から大きな木を落とす命がけの神事で知られる諏訪大社の御柱祭(おんばしらさい)は七年に一度の間隔で行われるものだとばかり思い込んでいたのですが、過去に開催された御柱祭の年号を調べてみると…
1980年
1986年
1992年
1998年
2004年
2010年
2016年(予定)
あれっ?
6年周期になってますよ??
どうやら「数え(かぞえ)」で7年に一度というのが正解らしいです。「数え」というのは、起点となる年を「0」とせず、最初っから「1」とカウントする計算方法です。生まれた瞬間に0歳ではなく1歳になる、アレですね。
いやービックリしました。
諏訪大社の御柱祭が行われるのは7年に一度ではなく、じつは6年に一度だったという衝撃の事実!
大丈夫ですか?
ついてきてくれてますか?
同じように善光寺の御開帳も7年に一度ではなく、正確には6年に一度なんだそうですよ。
最後にもう一つ。
名古屋や大阪など西日本の一部地域には、「七」を「しち」ではなく「ひち」と読む人が多くいる話。
「七」に限らず、「質屋」を「ひちや」、「しつこい」を「ひつこい」、「失礼な人ですね」を「ひっつれいな奴やな」などと言う人が多くいます。
「江戸っ子はヒが言えず、代わりにシと発音しがち」というのと、ちょうど逆になりますかね。
これは名古屋に本社がある引っ越し屋さん
語呂合わせで7を「ひっ」と読んでいます。
おそらく東京の人にはピンと来ないと思います。
こちらは岐阜県にある、人口3900人の小さな町。岐阜市からクルマで1時間ちょいです。
「七宗町(ひちそうちょう)」
最初は違和感がありましたが、ボクももう、岐阜市に住んでから10年ほどが経過してますからね。すっかり慣れましたよ。
…というわけで、7という数字についてアレコレ調べていくうちに、わざわざクルマを走らせて町役場の写真を撮ってくる結果になってしまいました。
こんなことしてる場合じゃないな、と、直感的には理解できています。
安心してください
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