締切前のルーティーン
記事一覧へ公開日: 2023/05/20
第5話の面白さがとんでもない
基本的にこのコラムは毎月0の付く日に更新しております。少しでも遅れそうになると、口調は丁寧ながらも要約すると「次やったら殺す」という旨のLINEがとんできます。なので私の毎日は常に締切の緊張感が充満しています。
その緊張感はだいたい毎月7の付く日あたりからクレッシェンド的に強まり、「特定日だが原稿を一文字も書いていないのにパチンコ屋に行ってもいいのだろうか」といった罪悪感を抱きます。そして自宅で作業することを選ぶのですが、「パチンコのために締切すらもぶっち切れない私はパチンコ愛が足らないのではないか」などと哲学っぽく大風呂敷を広げた自問自答をしながら、結局は惰眠を貪り、一日を無駄にしてしまいます。
これが私の締切前のルーティンです。
自堕落な性格ゆえに締切に遅れてしまいがちな私ですが、もしかしたら今回もまた遅れてしまうかもしれません。ただ、理由がハッキリしています(だからなんだ)。Netflixにて配信中の「サンクチュアリ-聖域-」にハマっているからです。
観た方が口を揃えて大絶賛するものだからそんなに面白いのかと手を出してみたところ、まぁ〜面白かったです。
ドラマゆえなのか心理描写が丁寧過ぎて萎える箇所はあるものの、相撲の迫力、これだけの演技ができる力士役をよくここまで揃えられたなぁ〜から始まるキャスティングの素晴らしさ、染谷将太さんの演技力がとんでもなさ過ぎるしメガネを汚く曇らせた演出が天才過ぎるだとか、忽那汐里さんにタバコ吸わせるの最高だとか、『花の慶次』が実写化されたらおまつは小雪さん以外ありえないとか、話だしたらキリがないです。
印象的なシーンはたくさんあるんですけど、これは傑作だと確信し、観始めたら止まらないRUSHに突入したキッカケは、やっぱり第一話でした。角界の時代遅れを指摘された際の田口トモロヲさん演じるベテラン新聞記者が発したセリフが刺さりまくったんです。
「ああ、異常だよ。ただな、その異常の先にしか見えてこない世界があるんだよ」。
パチンコ界隈の動画では未だパワハラ・セクハラがウケていて、時代遅れという面では角界に通じるところがあるかもしれません。
特にセクハラに関しては好感度を上げるための燃料として、私も利用までしてしまっている始末。バリバリ当事者である自覚があり、罪悪感もあれば時代遅れぶりを恥じることもあったりするのですが、ここではそれが正解なんだという気持ちがあることも確か。
ここでしか面白味がない、ここでしか生きられない。異常だけど無意味じゃない。勝手に少し肯定してもらえたような気がしたんです。私がやりたいこと、やるべきことは変えることじゃなくて肯定してもらうことだったのかも。と、気色の悪い気持ちに気づくこともできました。
ここまで読んで、大半の方がこう思ったことでしょう。結局何が言いたいんだ?と。そんな全ての読者のために、livedoorニュース的に要点をまとめます。
【ざっくり言うと】
✔️世間様が絶賛するものはだいたいちゃんと面白い
✔️サンクチュアリはめちゃめちゃ面白い
✔️それでも締切を守ったレオ子ちゃんはエラい。
以上、ご静聴ありがとうございました。
PS.世間様が面白いと言うものはだいたいちゃんと面白いのに、どうして面白くないものが持ち上げられることがあるのだろうか。というのは常々疑問です。
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