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スロカイザー

ハマリ時の嗜み

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公開日: 2022/10/24

 

司会者:「それではこれより、究極VS至高の出目対決を執り行います。まずは南北新聞社の究極の出目から」

 

スロ岡スロ郎(以下、スロ岡):「俺たちが探し出した究極の出目はこれです」

 

 

 

 

ざわざわ

 

スロ極スロ太郎(以下、スロ極):「スロ岡はん、これはなんちゅうか、ただのボーナス図柄一直線やないか?」

 

スロ田スロ子(以下、スロ田):「はい、皆さんの知っての通り、これはジャグラーのボーナス図柄一直線です」

 

スロ極:「こんなありきたりなリーチ目が究極の出目……?」

 

スロ岡:「皆さんの知っての通り、ボーナス図柄一直線は基本的にはド鉄板のリーチ目です。王道中の王道で目新しさはありません」

 

スロ田:「ですが、私たちは色々な出目を調べていくうちに、この一目でわかる、安心感のあるボーナス図柄一直線こそがリーチ目の頂点なのではないかと結論付けました」

 

スロ極:「確かに初見の機種でも、この目が出たときの安心感は格別やな」

 

スロ岡:「リーチ目を探す楽しみはもちろんありますが、何も知らなくてもリーチ目と判る、そんなスロッターの遺伝子に刻まれるほど愛されている出目こそ究極の名に相応しいのです」

 

スロ原スロ山(以下、スロ原):「はっはっはっはっ」

 

スロ岡:「何がおかしいんだ、スロ山っ!!」

 

スロ原:「これだからお前は考えが甘いのだ、スロ郎!!」

 

スロ岡:「な、なんだとっ!! ボーナス図柄一直線のどこが甘いっていうんだっ!!」

 

スロ原:「たしかにボーナス図柄一直線は素晴らしいリーチ目だ。だが、今回は“出目対決”というのを忘れているな」

 

スロ岡:「なんだとっ、どういうことだっ⁉」

 

スロ田:「……はっ⁉」

 

スロ原:「間抜けなスロ郎と違い、そちらのお嬢さんは気付いたようだな」

 

スロ田:「私たちは“出目対決”と聞いて、リーチ目のことばかり考えていました。ですけど、パチスロの出目の楽しさはリーチ目だけじゃないんですっ!!」

 

スロ岡:「っ⁉」

 

スロ原:「ようやく判ったか、この馬鹿者め。出目=リーチ目という固定概念に囚われすぎてパチスロの本質を忘れてしまうとはなっ!!」

 

スロ岡:「…くっ⁉」

 

スロ原:「それでは、私が至高の出目をお見せしましょう」

 

 

 

 

ざわざわ

 

スロ極:「な、なんやこれ……っ⁉」

 

スロ岡:「スロ山っ!! 貴様、馬鹿にしているのかっ!!」

 

スロ田:「スロ岡さん、私にはただのハズレ目に見えるんけすけど…」

 

スロ岡:「ハズレ目に見える…ではなく、バキバキのハズレ目だ。これのどこが至高の出目なんだっ!!」

 

スロ原:「スロ郎の言う通り、これはただハズレ目です。遊技している間、もっともよく見る出目でもあります」

 

スロ岡:「じゃあ、これのどこが…っ⁉」

 

スロ原:「ハズレ目はその名の通り、ハズレ。それ故に忌み嫌われている出目です。ですが、そんなハズレ目があるからこそ、リーチ目などの激アツ目が輝くのです」

 

スロ田:「……名脇役ということね」

 

スロ原:「ハズレ目にはリーチ目のような主役級の輝きはありませんが、リーチ目の輝きを引き立てている役割があります。それを軽んじてはいけない、その自戒の意味を込めて私はこのハズレ目を至高の出目としました」

 

スロ極:「なんちゅう出目を見せてくれたんや…。なんちゅう出目を…。そうや、ハズレ目があるからこそリーチ目が楽しいんや。これに比べるとスロ岡はんの出目は浅い」

 

スロ原:「判ったか、スロ郎。出目は人の心を感動させてはじめて芸術たり得る。それが判らないお前が究極の出目とは滑稽だっ!! 笑わせるなっ!!」

 

スロ岡:「く、くそ…」

 

~~~~~~~

 

……と、こんなクソどうでもいい物語を考えていたぐらいハズレ目ばかりでクソ負けた。先日はそんな秋の日の実戦だった。

 

実戦機種…いろいろ

投資…54,000円

回収…0円

収支…-54,000円

 

 

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