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諸積ゲンズブール

サ道 4

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公開日: 2020/03/24

温泉と銭湯、あるいは銭湯とスーパー銭湯の違いはハッキリとした定義がありますが、これまで、銭湯サウナとサウナ施設の違いはそれが曖昧で、無料歯ブラシやロウリュの有無で判断する人もいるとはいえ「これ」といった定義はなく、個人の主観に委ねられていました。


しかし2年ほど前、名古屋にオープンしたとあるサウナは、誰がどう見てもサウナ施設。シャワーはあれど湯船も水風呂もなく、体を冷やすのはマイナス25度のアイスサウナのみで、「風呂」とつくものは一切設置されていません。
 
さらに極め付きは、利用料金に含まれているサウナハットの貸し出し。サウナハットとは読んで字のごとくサウナ内で被る帽子のことで、効果としては、のぼせ防止や髪のダメージ軽減を主としています。まだ日本では馴染みのないサウナアイテムの一つですが、ほら、このサウナハットを被れば誰もが皆
 
 
でっきるっかな♪
でっきるっかな♪
ゴン太くーん!
 
 
って、誰がのっぽさんや。
違う違う、そうじゃなくて。
 
このサウナハットを被れば、誰もが皆、たちまちサウナーになれるのです。こんなものまで用意してくれているのですから、これはもう立派な、混じりっけナシ純度100%のサウナ施設であるといえるでしょう。
 
 
ここのサウナは男女共用サウナもあるため、共用スペースでは写真のようにポンチョガウンを羽織り、サウナ内には男性は腰から下を、女性は胸元から下を巻き布で覆って入ることになります。
 
サウナの温度は70〜80度と決して高いほうではないのですが、そこはさすが、本場さながらのフィンランドサウナ。薄暗い小屋のようなサウナ内は天井が低く設定されているため熱が逃げず、それでいて室温が控えめなおかげでサウナにありがちな息苦しさもありません。
 
さらにセルフロウリュも用意されており、ひとたびジュワッとやれば、狭い室内の体感温度は瞬く間に上がっていきます。
 
しかも、ご丁寧に木製のサウナ枕まで用意されていますので、他に人がいなければ横になることも可能なのです。
 
 
はぁ〜、サウナ内でマナー違反を気にせず横になれるなんて。至福の極み。幸甚の至り。これはもう完っっ全にフィンランド。フィンランド行ったことないけど来ちゃったよ。フィンランドのほうからコッチに来ちゃったよ。
 
 
白樺の香りと蒸気に包まれて、大量の汗と共に体中の無駄なモノや日頃のストレスがスーッと流れ出るこの感覚は、明かりが煌々と灯り、騒がしいテレビがある日本特有のサウナでは得られません。
なるほど、フィンランドが3年連続で幸福度ランキング1位を獲得したのはサウナのおかげかと、そう思わずにはいられないほど幸福感に満ちた時間を過ごせました。
 
 
サウナから出た後は、マイナス25度のアイスサウナでクールダウン。壁に何か(トナカイ?)の毛皮が掛けられていたりと、こちらも雰囲気抜群で、且つ水風呂ほどの衝撃はないため、水風呂が苦手だという人も抵抗なく入れるのではないでしょうか。
 
そしてシメは外気浴…ではなく、こちらも至るところに毛皮が敷いてある山小屋のような休憩所でハンモックに揺られ、非日常的な気持ち良さに1セット目で早くもととのいつつあったのですが、いやはや、まだこの先にあんな感動が待ち受けていようとは…。
 
 
 
サ道5に続く
 
 

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