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諸積ゲンズブール

サ道 5

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公開日: 2020/03/31

 
 

サウナハットにセルフロウリュ、さらには何かの毛皮にアイスサウナと、本場フィンランドさながらの情調に1セット目で早くもととのいつつあった僕ですが、歴は短くともこの数ヶ月間で数々のサウナを渡り歩いた身としては、これだけで満足するわけにはいきません。このサウナ施設にはまだ、ロフトサウナという名の男性専用サウナがあるのですから。

 
 
ハンモックに後ろ髪を引かれながら、水分補給を終え、次に向かったのは件のロフトサウナ。
ひとたび入れば、男に生まれてきたことを感謝する。サウナーの間ではそんなことを言う人もいるとかいないとか、とにかくスゴイと評判のロフトサウナですが、僕自身はまだ詳しいことはわからず、店員さんに聞いたのは「二階からロウリュする」ということだけでした。
 
二階からロウリュ。スロッターで例えるならば「ミリオンチャンス爆6」くらいインパクトのある言葉ですから、興味をそそられないわけがなく、まるで爆6の日に入店する時のような気持ちでロフトサウナの戸を開くと、右手にシャワー室、その奥には上へと続くハシゴがかけてあります。
そしてそのハシゴを上っていくと、二畳ほどの狭く薄暗いサウナ室があり、二畳のうち半畳はポッカリと空洞になっていて、覗いてみると、一階に置いてあるサウナストーンへと続いていました。
 
 
なるほど、ここからロウリュするのか。
 
 
ここで初めて二階からロウリュの意味を理解し、早速、用意してあった木製のスプーンでアロマ水をすくって一階に注いでみると
 
 
ジュワッ
 
パチパチパチッ…‼︎
 
 
いつもよりワンテンポ遅れてサウナストーンが心地良い音を立てたかと思ったら、次の瞬間、一階から凄まじい蒸気が噴出し、あっという間にロフトサウナ内の体感温度が上昇しました。
夏の暑い日、我々はよく汗が吹き出るなどという表現を使いますが、今までのそれがどんなにヌルいものだったか、そう思わずにはいられないほどに、全身の毛穴という毛穴から、汗が吹き出してきます。
 
たった二畳のスペースですが、だが、それがいい。この狭さだからこそ、ものの数秒で蒸気が部屋中に行き渡り、そしてその蒸気を一人占めすることができるのです。
 
 
立って半畳 寝て一畳 サウナは二畳あれば十分よ。そんなことより、一献くれまいか。
 
 
時代が時代なら前田慶次もこう言ったでしょうし、そうなると百万石の酒はサウナ内で酌み交わされたかもしれません。
 
 
コーン
 
コーン
 
ビシュッッ!!!
 
 
そんなアホなことを考えながら木製スプーンをキセルに見立て、二杯目のアロマ水を一階のサウナストーンに注ぐと、先ほどよりも濃いめの蒸気が全身を覆い、男に生まれてきて良かったと、思わず独り言つほどの快楽に包まれました。
 
その後、1セット目同様にマイナス25度の世界を全身に浴びて温冷交代浴を済ませたら、再びハンモックに揺られ、目を瞑ればあっという間に
 
 
 
 
 
 
とと
 
 
ととと
 
 
とととととー!!!
 
 
 
ととのい過ぎてもはや言えてませんが、リピート確定の超回復。サウナ施設ならではの魅力を知り、今後、東海地方への出張が楽しみでなりません。
 
 

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