美しさだけが全てじゃない

リーチ目を見て「美しい！」と思わず言ってしまうことがあります。それこそ、このコラムの1話目で紹介したような氷の小山とかね。アレは美しい。

美しいの定義は様々です。また、人それぞれです。誰かにとって美しいリーチ目は、誰かにとってそうでもないかもしれない。それもまた一興。女性の好みと同じです。

たとえば、僕はホクロフェチです。顔だろうがどこだろうが、とにかくホクロがあればそれでいい。目元にあればエレガントに思えるし、口元にあるとエッチです。唇と鼻の間に大き目のがあったりすると

「ああ、この子はきっと小学生の頃に『やーい、鼻くそー！』って男子にからかわれたんだろうなぁ」

ってゾクゾクします。まあ、僕はどうやら少数派のようなので、例としてアレかもしれませんが…とにかく、人によって美しさの定義は違うよねっていう話です。

全てのリーチ目が美しいワケではありません。中には不細工なリーチ目もあります。そして、不細工なのに何故か好きなリーチ目もあります。逆に、不細工なクセに中身が物凄い良くて、虜になってしまうケースもある。あります。確実にあります。（顔は60点なのに体が90点だとムチャクチャ興奮するアレです。わからない人はいいです。異論、反論、抗議、批判は一切受け付けません）

その代表的なリーチ目が、『大花火』のコレです。

※画像は『花火絶景』

くぅぅう、ブッサイクだなぁ～笑

何でしょうね、このダサさは。ラクダ色のスラックスに黒革のベルトをして、青いポロシャツをハイウェストでインしているような。ただ、コイツは問答無用のBIG確定目なんですよね。平均600枚獲得が確定するリーチ目。そう、不細工だけどめちゃくちゃ中身がある。

だからみんな大好き。っていうか、みんな中リールのバチェバが大好き。1枚掛けでバチェバが止まると、BIG確定（山の取りこぼし時はNG）。だからみんな、リーチ目を確認したら1枚掛けでバチェバを狙って、

※画像は『花火絶景』

これが止ると「よっしゃー――！」って心の中でガッツポーズをしていたんです。ちなみにバチェバの上のBARを中段にビタ押しすれば、BAR停止でREG、ドンちゃんまでスベってくればBIGという判別も可能でした。それでもみんな、バチェバを早めに狙っていましたね。それはコインロスうんぬんではなくて、とにかくバチェバが見たかったから。20円を無駄にしてでも拝む価値が、コイツにはありました。不細工なんだけどね。1万円分以上のコインが手に入りますから。そりゃあ好きになりますよ。

ちなみに中リールにバチェバを搭載している台は他にもあります。

『コングダム』とか。

『マッピー』とか。このマッピーのバチェバが曲者でして。なんと、BIG確定ではありません（順押し時）。1枚役の構成でBAR・チェリー・青7というのがありまして、それを右リールで取りこぼした時にREGでも停止する可能性があるんですよね。不細工なだけで、中身も微妙っていう。でもまあ、別に悪いヤツではないので。BIGの可能性はしっかりアップすると思うので。嫌いってほどではないんですけど。愛せるほどのリーチ目でもないかな、と。

バチェバはなぁ～。本当に美しいリーチ目を形成するのが難しい配列だと思うんだよなぁ。中リールが赤と黒だけになっちゃうから、どうしても色のバランスが難しくなる。印象としても意味ありげすぎて、奥ゆかしさがない。でも、配列の中に組み込まれていると、ドキッとはしちゃう。不思議な存在です。まあ、同窓会で会ったら一発ヤリてぇかなぁぐらいの、そんな存在です。わかるよね？ クラスにいたよね、そういう人？ そう、その子です。

ちなみに僕は

※画像は『花火絶景』

こっちの方が好きです。これもBIG確定。中身もあるし、奥ゆかしさもあるじゃないですか。最高です。僕にとっては、右リール中段の山がホクロなんですかね。完璧じゃないからこそ、美しいというか。ちょっと影を感じるからこそ、たまらなく愛しくなるというか。

まあ、人それぞれですわ。ちなみにホクロフェチに関して同意を得られたことは人生でただの一度もありません。

「私のどこが好き」の問いに「ホクロ」と答えてフラれたことすらあります。

感性とか好みとかって、本当に難しいよなぁ。