どうか温かい目で見てください

　女性のライターやタレント、発表屋などがアタイ結婚しました、妊娠しました、実は彼氏がいましたすんません。本当はすんませんなんて微塵も思っていないけどすんませんみたいなツイートをすると必ずと言っていいほど「騙された」とか「もうファンやめます」とか「これまでに何本、マズ高いオリシャン入れたと思ってんだ」といった、アフガンから帰還したランボー以上に怒りに満ちたコメントを全力投球する殿方がいらっしゃいます。

　心の中にしまっておくことはできない性分なのでしょうか。その手のコメントを目にするたび、わざわざ言わなくてもいいのにと思います。フォローをそっと外した後、床にマイクを置いてさよならすればカッコいいのにとも思うのですが、そもそもファンの方々はどういうスタンスで彼女たちを応援しているのでしょう。同じ墓に入るのは難しいにせよ、千円のアマギフをプレゼントすれば男として見てもらえるんじゃないか、チェキを二枚買えばアクリル板越しにクンニさせてもらえるんじゃないか、そんなヨコシマなデイドリームな考えで応援しているのでしょうか。そういう殿方には声を大にしてこう言ってやりたい。トイレに行って自分の顔を鏡でじっくり見てごらんなさい。よくそんなことが言えましたね、と。

　年頃の女性であれば旦那や彼氏、セフレのひとりはいて当たり前。ヤングさんも自身のユーチューブチャンネルで申しておりましたが、結婚していること、彼氏がいること、子供がいること、ウェントワース女子刑務所に服役していたことを公表する女性は基本いないと思って差し支えありません。それは何故かと言うと公表したところでメリットがひとつもない、すなわち、デメリットしかないことを彼女たちは熟知しているからです。実際、私が女性だったら妊娠してお腹が大きくなっても大腸が出ているだけだと言い張りますし。

　おそらくそこに悪意はありません。嘘をついているつもりも裏切っているつもりもありません。無論、中には脇が甘くてバレてしまった方もいらっしゃるでしょうが、彼女たちも断腸の思いで公表するわけです。だから、そういう彼女たちの女心を汲み取ってやれないものでしょうか。…と、他人なんかどうでもいい私がここまで言うのは昨年末に『ハードボイルド』で4千枚出したにもかかわらず、言うか言うまいかで悩みに悩み、結果、報告が今になってしまったからです。

※へへへ、すんませんね。