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塾長

ありがとうございますは何に対してのありがとうございますなのか

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公開日: 2023/01/26

 

 一週間ほどフィリピンのセブ島にいました。遊びと言えば遊びだし、仕事と言えば仕事だし、旅行なのか出張なのか自分でもよく分からぬ七日間でしたが、滞在中、ずっと考えていたことがひとつあります。それはカレーライスもない、報道ステーションもない、パチスロなんかあるわけない退屈な異国の地でのひとりの夜を如何に楽しく、そして有意義に過ごすかという点です。

 

 

※セブ島の夕陽はとてもキレイです。これは雲の上から見た夕陽ですが。

 

 

 ツムツムは五回で飽きるし、ネットフリックスに観たい映画はないし、かといって自家発電する元気も気力もないしというか、そもそもフィリピンの電力事情はそこまで逼迫していないし、さてどうしたものかと思案投げ首の結果、この機会に普段あまり観ないパチスロの実戦動画でも観てみようとの思いに至り、YouTubeに上がっていた適当な動画を何本か観てみることにしました。

 

 

※昼は日焼けとか日焼けとか日焼けとかやることがたくさんあるのですが、夜はなにもヤル娘とが、いや、やることがなくとても暇なのです。

 

 

 動画を観てひとつ気づいたことは、なにか当たるとほとんどの方が「ありがとうございます」と言う点。私も身に覚えがないわけではないというか、むしろ頻繁に言っているような気がしないでもありませんが、よくよく考えてみたらあれは一体誰に対しての「ありがとう」なのでしょう。視聴者に向けてというのは少し違うし、ちょいちょい居眠りして演者の頭にカメラをぶつける真武カメラマンに対してというのは絶対に違うし、一切の感情を持たぬ機械に対してのありがとうは大阪の国歌が六甲おろしになるくらいあり得ないし。何故だかは分かりません、本当に謎。バジ絆や凱旋における謎当り以上の謎と言えます。

 

 しかも、一度や二度ならまだしも、当たるたびに言うのですから回数にしたら相当なもの。大勢の方が出演している実戦動画であれば、それこそトータルで百回以上は聞かされるわけで「ご声援ありがとうございます」が飛び交う選挙期間中でもここまでは言わないだろうと思った次第ですが、出演者の口からありがとうとの言葉が出るのはあくまでも実戦中のみ。それ以外のシチュエーションではみんな言わないんだなあとか考えながら、エンディングの結果報告をぼんやり眺めていたら、とある女性が「今日はプラス五千円でした」と。ありがとうが飛び交う実戦は選挙戦みたいなものなのだから、そこはご声援ありがとうございますならぬ五千円ありがとうごさいますだろ、思わずそう突っ込んでしまったという皆様にとってはどうでもいい話に最後までお付き合いいただき「ありがとうございました」。

 

 

※ありがとうございまーーすと言えば中武先輩ですが、毎週のように無許可で写真を使っているのにキックバックを要求してこないのですから、ここらで言っておかないといけませんね。ありがとうございまーーすと。

 

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