未来

通常時はほぼ毎ゲーム12通りある15枚役のいずれかが成立し、ATに突入すればその組み合わせをナビしてくれる。

皆さんご存知の通り、これは初代獣王のATサバンナチャンスのシステムであり、のちのパチスロ界に多大な影響を与えたわけですが、今考えると、コレを開発した人は本当に未来からやってきたのではないかと思わずにはいられません。

15枚役を取りこぼし続けるという本来ならば「もったいない」と思ってしまうようなシステムが、サバチャン突入という条件を満たすことで大量獲得トリガーに早変わり。しかもその突入契機は「ハズレ」という、もはや画期的などという言葉だけでは言い表せないほど、常人には考えられないようなことをやってのけているのです。

そのせいで、打ち手は「ハズレ引け、ここで引け‼︎」と変な感情を抱きながらレバーを叩いていましたからね。なんでしょうか、ハズレ引けって。ハズレを成立させなければならないのですから、「何も引くな。15枚役もリプレイもチェリーもビッグもバケも、何も引くな」という感情が正しいのではないでしょうか。ま、どっちでもいいけど。

それだけでなく、この機種はサバチャン1G増やしやビッグ成立ゲームの15枚抜きなど、程よい技術介入要素も盛り込まれており、その爆発力もさることながら、スロッター心をくすぐる攻略要素も満載でした。設定6をあえて順押しフリーで消化して、ハズレに気付かずいきなりサバチャン突入なんて打ち方も楽しかったなぁ。

今、ぱちんこ・パチスロ業界は暗いニュースばかりが目立ち、先行きを不安視する方も少なくはありません。僕自身もいちユーザーとして不安がないといえば嘘になりますが、こういう仕事をしている以上、不安を口にするヒマがあるならその状況を打破する方法を考えなければならないわけで、とはいえやはりそれにも限界があるんじゃなかろうかと、自問自答を繰り返す日々です。

しかし、5号機初期のように、多かれ少なかれこれまでもピンチはありました。それでもこうやって乗り越えてきたこの業界ですから、きっと今回も大丈夫だと、きっとまた未来から来た人が獣王のようなモンスターマシンをつくって業界を盛り上げてくれると信じて、日々パチスロと向き合っております。ネガティブなことばかり言ってても仕方ないしね。うん、大丈夫！