元ヘビーユーザーを呼び戻すのは難しい

当たりを欲するあまり、「碇」を「確定」と空目してしまいました

芸能人が出演するパチンコ番組で解説する機会には恵まれているので、ライトユーザーひいてはパチンコをほとんど打たない層に向けた解説の場数は踏んでおります。そのおかげで、「その場限りだとしても楽しんでもらう」ことに関しては、我ながら多少の自信があります。

普段打たない人にもパチンコを楽しんでもらうためには、リアルを伝えることよりも当たりを匂わせることが大切。なので、出演する番組によって「アツさ」の基準を変えています。自分が打つ番組では赤保留に対しても「クソ」「信用できない」などと悪態をついたりもしますが、初心者の方がいる場面では信頼度が一桁しかない赤テロップでも「チャンスです」と言い切ったりとかね。

先日、久しぶりにパチンコが打ちたいと言う知人と、ちょいの間でホールへ足を運びました。知人が最後にハマっていた台は初代『真・北斗無双』。初代無双が撤去されて以降パチンコ熱が下がってしまい、すっかりホールから足が遠のいたそうです。

今の台は全くわからないらしいのでとりあえず『エヴァ15』に座ることに。無双好きにとっては演出が地味過ぎる気もしましたが、かと言って『暴凶星』の通常時はもっと何も起こらないですし、『初代リゼロ』はどう見積もっても爆死必至だったので、今一番安牌である台をチョイスすることにしたのです。

圧倒的な打ち込み要素の多さ、それに対して不快感を覚える演出の少なさ、どこからでも大当りが期待できる演出バランス。現在ホールに設置されている台の通常時演出をパチンコライターが採点した場合、おそらく1位は『エヴァ15』になるのではないでしょうか。私もトータルで一番だと思っています。

しかしです。30分も経たずに隣から不穏な気配を感じます。まだ口にこそ出していないけれど、絶対につまんねーって思っているヤツだ……。明らかに退屈そうにしている！！！

余計な煽りがなく不快感を覚えるシーンが少ないからこそ、当たらないくせに何かしらが赤くなったり、意味もなく役モノが作動することもありません。そうなると、当たらないと分かっていてもわざと当たりを感じられるような煽り解説をする機会もないわけで。隣で打っていても、気持ちを盛り上げられるような合いの手を入れるチャンスすら与えてもらえないのです。

そうなると最近のパチンコを打っていない人にとっては待ちの時間があまりに長くなってしまい、ビックリするくらいつまらなく感じるのです。

今ホールの中心にある台の通常時演出は、意図的にいかに不快感を抱かせないかを中心に作られているハズです。もちろんそれは打ち手側が望んでいることではあるのですが、その打ち手とは我々ヘビーユーザーのこと。最近の台で、ライトユーザーに向けて作られているパチンコ台など皆無なのではないかと痛感してしまいました。

これってライト層や元ヘビーユーザーではあったものの今は離れてしまっている層を取り込むことはハナから諦めているってことなのかなぁ。と考えると悲しくもなったし、休眠層を呼び戻した『スマスロ北斗』は改めて偉大な存在だなとも思った次第。

PS.初心者やライトユーザーに一番オススメできるのは結局『初代リゼロ』。ポキュンは正義。