
公開日: 2025/03/24
数日前から「レア役隠し」がSNSで話題になっている。なんでも、『バイオ5』でレア役隠しがあるとかないとか。
今さら説明するまでもないが、レア役隠しとは本来はレア役が成立しているのに押し順ナビなどでレア役がリプレイやベルなどに変換されてしまうことだ。もちろん、レア役成立時に期待できる上乗せなどはほぼ発生しない。
この話を聞いて、あー、はいはい、ウロボロスモード中に変換されるチェリーことね。あれは通常のチェリーとは完全に別抽選で…と心の中でツッコもうとしたのだが、どうもそのことではないらしい。
変換チェリーも導入直後はレア役隠しの疑いをかけられたが、公式からはっきりと否定されてひと段落したみたいだ。では、何が騒動の発端となっているかというと、
「BAR揃い役」
だそうだ。シューティングバースト高確中、カットイン非発生時にBARを狙ったら揃ったぞ、レア役隠しをするんじゃねー、ということらしい。
…。
……。
………。
それってレア役隠しじゃなくね!? と思ったのが率直な感想だ。
勘違いしないでほしいのは、レア役隠し自体は否定派だ。機種によっては状況によってレア役確率を変えるためなど、それは仕方がないというレア役隠しもあるが基本的には否定派だ。
かつて、この区間でレア役を引けば上乗せ確定だったり、引き戻し確定だったり…というゲーム性なのに、押し順ナビなどでレア役が隠されて何もナシにされたときは愕然としたものだ(遠い目)。
ただ、今回はそういうレア役隠しとは違う気がする。
カットイン演出で特定の出目(BAR揃いなど)を狙わせるゲーム性を大別すると2パターンあって、
①すでにATや特化ゾーン突入などの抽選は終わっていて、カットイン演出で特定の出目が停止するのはただの告知用の演出。
②(逆押しなどで)特定の出目が停止する小役が成立したときにATや特化ゾーン突入などの抽選が行われ、当選した場合にカットイン演出が発生する。
というものだ。同じ機種内で両方とも採用しているパターンも少なくない。
まだ完全に内部システムが明らかになっていないバイオ5なので、件のシューティングバースト抽選がどちらなのかは判らない。だが、どちらにしてもカットイン非発生時に特定の出目を狙ったら停止してしまうというのは、現在ホールに設置されているAT機の多くで見受けられる現象だ。乙女4のカンスケ揃い然り、ヴヴヴのV揃い然り…などなど、なんなら10年以上前から、5号機のころからあった。
そして、特定の出目が停止する小役というのが、左から停止させるとリプレイだったりベルだったりハズレ目だったりするのが一般的なので、とくには気にならずにレア役隠しとは異なり否定的な意見を言う人はあまりいなかった。故にどうして今さらこのことが話題になっているのか不思議でならなかった。
その理由を少し考えてみたのだが、もしかしたらレア役隠しに対する不満が積もりに積もってついに爆発、関係のないBAR揃いにまで飛び火したということではないだろうか。
まさに「最後のワラ1本がラクダの背中を折る」。
荷物を積んでいるラクダが限界に達すると、軽い1本のワラでもその重さでラクダの背骨が折れてしまうという我慢の限界を例えた慣用句だ。日常生活におけるとパートナーに不満を募らせているカップルが、些細なことで大喧嘩に発展するという感じだ。傍から見ると「そんなことで大喧嘩するの⁉」なのだが、当事者としては「そんなことで大喧嘩するほど不満がたまっていた」ということだ。
BAR揃いを隠すことに対しての不満を最初に知ったときは、何を今さらという気持ちが強かった。だけれども、これが“最後のワラ1本”だとしたら、何を今さらで済ませてはいけない話かもしれない。
デキレデキレと騒がれ続けた結果、最近は「絶対にデキレといわせない」そんな開発の意志を感じる自力マシンが続々と登場しており、どれも概ね好評だ。なので、もしかしたら今後は、SBJのストックタイム中などのリーチ目役のように、当否は抽選ではなく引いた時点でOK、そんなゲーム性が増えていくのかもしれない。
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