ご心配おかけ致しました。フェアリンでなく私が。
記事一覧へ公開日: 2023/01/12
あれ、ここどこだろう。ここで一体なにをやってんだろう。というか、いま置かれている状況がまったく理解できないんだけど。
目を覚ましたら全裸のスケが隣に寝ていてなにがなんだか分からない。やったのか、やっていないのか。というか、君は一体誰なのか。シンナーの緑茶割を飲みすぎた翌朝であれば良くあることなのかも知れませんし、関ヶ原の合戦中に40分の休憩札をもらって天ぷらそばをすすっている最中に現代にタイムスリップした足軽兵ということであれば分からなくもありませんが、問題はそのどちらでもないという点です。
無論、クロロホルムを吸わされて気を失っている間に青木ヶ原の輪姦学校に連れて行かれ、大きな木の下で目を覚ましたわけでもありません。完全にシラフで目はバッキバキ、しっかりと椅子に座った状態で冒頭のような「ここどこ状態」になったとしたらどうでしょう。おそらくは相当焦ると思いますし、ちょっと宇宙に興味のある方ならキャトルミューティレーションの可能性を疑うのではないでしょうか。それが私の身に起こったのです。
※あのとき、この写真を見ていたらトム・クルーズと断言していた可能性なきにしもあらず。
目の前に座っていた中年男性に色々聞いてみたところ、ここは秋葉原の眼鏡屋で、私はレンズ交換のため訪れたとのこと。支払いを済ませ、送り先の住所確認をしている最中に突然「ここどこですか?」と言い出したというのですが、まったく記憶がない。さらに驚くべきことに何度も表に出てみたり、同じ質問を繰り返し、してみたりといったことをかれこれ1時間以上やっていたそうです。
さすがに怖くなって医師である弟に連絡したところ、脳梗塞の本前兆の可能性があるので至急病院で診てもらってくださいと言われたのですが、それから30分くらい経過したころでしょうか。徐々に思い出しつつあったので、小電マ町でタコスを食べて家に帰ったたら、何故か奥様から「今すぐ病院に行け」と言われました。弟が奥様に連絡したのだそうです。
※有吉くんの正直さんぽで紹介されたタコス店はパクチーが入っているので嫌いな方は注文するときに言いましょう。
メンドクセエな。そう思いつつ夜間病棟に突撃してCT検査…と言っても、アステカではありません。脳のレントゲン検査のことなのですが、検査結果は異状なし。後日MRI検査を受ける必要こそあるものの、一過性全健忘(頭の外傷を原因とせずに、一時的に新たな記憶ができなくなる状態)である可能性が高いとのことでした。
「心配したよ」
帰りの車の中で奥様にそう言われ、病院に行こうとしなかったことを少し反省したのですが、どうやら奥様が心配していたのは私の身体ではないとのこと。脳梗塞で一命を取り留めたとしても麻痺が残れば私を死ぬまで介護しなければならないという自分の未来を心配したと聞き、奥様のアタマを心配したことはもはや言うまでもありません。
※夜間診療だったので診療費二万もしました。なんだかとても悔しいです。
ライター・タレントランキング