素敵なサムシング

　北斗強敵はいいと思っていました。無論、ここで言ういいとは良い=グッドでなく、もう結構とかお会計とかチェックとか、東京無線呼んでとか、雨の日はバッド、風の日もバッバッバッ的な意味でのいいと捉えて頂きたいのですが、もしかすると俺の感覚がちょっとおかしいのかも知れません。正直、あのゲーム性ですからすぐに客は飛ぶだろうくらいに思っていたのですが、実際はどうか。導入から結構な月日が経ったにもかかわらず、今日も強敵のシマは活況を呈しています。つまり、客が飛ぶどころか飛ぶ鳥を落とす勢いだったわけです。

　基本、俺は俺、人は人という考え方なのですが、こうも人気が衰えないとなると、やはり自分の感性をちょっと疑います。もしかしたら俺の知らないサムシングがあるんじゃないか。サトー無線よりも素敵なサムシングがあるんじゃないかと思ったので、そのあたりを確かめるべく再度アタックを試みました。 

　初当りは1万と強敵にしては割と早かったのですが、駆け抜け単発では素敵なサムシングとやらを体感できるはずもありません。もう一回、もう一回、ここはミスチルの精神で打ち続けるのがベスト、いや、ベストと言わずともベターでありましょう。多分。

　次の当りは2万ちょい。いよいよ本領発揮かといった感じですが、ケンはがんばりました。田舎のお母さんに見せてやりたいくらいがんばりました。なんと上乗せこそなかったものの、単発を回避して184枚ものコインをもたらしてくれたのですから。この調子で行けば次あたりドカンと来るはず。いや、ドカンと来ないとパネル部分に俺の強烈なドカンが来るぞと台を脅しつつ死亡遊戯続行です。

 　そこからさらに2万ほど突っ込んで射止めた当りは素敵なサムシングとやらの片鱗を感じさせるものでした。この日、初となる上乗せが炸裂して一撃264枚の大爆発。獲得枚数がジャグラーのビッグにやや劣るような気がしないでもありませんが、それはきっと気のせいでしょう。

その後、時速100Gの猛スピードでブン回したのですが、俺が悪いのか、設定が悪いのか、それともケンが悪いのか。どこかに存在するであろう素敵なサムシングを体感することはついぞできませんでした。もっとも、こんなクソみたいな戦いがずっと続いているので、もう人と違った感性のままでいいかな、アイツなにもわかってないよと後ろ指さされ隊でもいいかなと思ってみたりして。はい、おしまい。