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諸積ゲンズブール

カードの取り忘れにご注意ください 後編

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公開日: 2019/03/03

〜前編のあらすじ〜

仕事でお邪魔したホールで約2500枚が入った精算カードを盗まれ、
事件解決の為には警察を呼ぶしかない…
という事態に陥ってしまったゲンズブール。

どうする、どうなる!?

 
 
犯人と思しき男が外に出ぬよう店員さんが見張ってくれてはいるものの、本人が否定している以上、直接手出しはできないため警察を呼ばない限り事件の進展はありません。
 
 
僕は被害届など出さずに出来る限り穏便に済ませたいという気持ちでしたが、しらばっくれるだけでなく堂々と店内で打ち続けるツラの皮の厚い犯人に段々とむかっ腹が立ってきましたので、被害届を出す出さないはともかくとして、あとは警察に任せるという決断をしました。
第一、こういう人間は一度懲らしめてやらないとまた同じ罪を犯しかねませんからね。店に迷惑はかけたくないものの、ここで変な情をかけてしまっては誰のためにもなりません。
 
 
その後、店長が110番してから10分くらいでしょうか。警察の方が店にやってきました。一人二人三人……って全部で五人はちょっと多すぎやしませんかね。店の前で数人の警察官に囲まれながら事情聴取をされると、まるで僕が悪いことしたヤツみたいに見えるじゃありませんか。
 
 
ほら、通行人もチラチラ見てるし。時代が時代だから写真撮られてツイッターに「諸ゲン逮捕www」とかやられかねませんって。この白い粉はなんだ。へぇ、これはパンケーキにかける粉砂糖でして…って、勘弁してよ。
 
 
なんて思いながらとりあえず事の顛末を警察官に話すと、防犯カメラをチェックした後(当然、僕は見れません。被害者であっても防犯カメラを確認できるのは警察のみ)状況的に見ても犯人は店内にいる男で間違いないとのことで、数名の警察官が男を外に連れ出して話を聞くことになりました。
 
 がしかし、ここでもシラを切る犯人。僕が今いる場所とは反対の出入口で警察官と犯人がやりあっているため細かいやり取りまではわかりませんが、この期に及んで俺はやってないの一点張りで、わざわざ警察を呼んだというのに事件は未だ平行線を辿る一方です。
 
この時点ですでに事件発覚から二時間近くが経過しており、このままじゃラチがあかないのでもう被害届を出しますと、被害届さえ出せばキチンと捜査してもらえるんならそうしますと警察に伝えると、何やらモゴモゴと、それは時間がかかりますよ〜だとか、出したところで解決するかはわかりませんよ〜だとかって、どう見ても届けを出されるのが面倒臭いといった態度で、さすがに僕もちょっとイライラしてきました。
解決するかしないかは別として、ここで徹底的にやらなきゃこんなヤツは同じ事を繰り返すでしょう。
 
今回が初めてなのか常習なのかはわかりませんが、また僕ではない誰かの精算カードを狙って各地のホールに出入りする可能性も大いにあるのです。
 
だったら僕は被害届を出しますよ。こうなったらもう2500枚なんてどうでもいい。いや、どうでもよくはないけど、ホールの平和を乱すヤツは元ウルトラマンとして許すわけにはいかんと、ヒートアップしかけたところで店長さんがやってきまして
 
 
「トイレにあるかもしれません」
 
 
とのこと。
 
聞けば、どうやら犯人は店員さんが声を掛けた後にトイレに行っているようで、それも、ものの数秒で出てきたというのです。
 つまり、犯人はトイレで用を足すためではなく、カードを処分するために席を立った可能性がある…と。
 
 
そしてその推理をもとに店員さんがトイレを隈なく探した結果……
 
 
出てきました、トイレから。手拭き用ペーパーにグルグルと包まれた精算カードが、トイレのゴミ箱から出てきました。
 
 
よーし、これで証拠は揃った!
このカードからヤツの指紋が検出されればもう言い逃れはできない!
念の為その手拭き用ペーパーの指紋も採取しましょう!
ざまぁみろコノヤロー!
一生クサいメシ食っとけや!
 
 
……とはならず、カードが戻ってきたことにホッとした僕は、もういいかなと。もうこれで終わり、決着でいいかなと。
 
 所詮、元ウルトラマンもホールの平和より自分のこと。取りこぼした5万が戻ってきた安堵感は思いのほか大きく、被害届は出さずにこれで警察の方々にも帰って頂くことにしました。
 
がしかし、クソ野郎はどこまでいってもクソ野郎。
解放されて帰る際、警察官に向かって
 
 
「そんなの!自己管理だろ!」
 
 
と捨て台詞を吐いて、自転車を立ち漕ぎしながら去って行ったのです。反省の色がまるで見えない犯人に、被害届を出さなかったことを幾分後悔しましたが、ここまでのダメ人間を見たのは久しぶりだと逆に清々しい気分にもなり、この先、どんなに困っても人に迷惑をかけることだけはやめようと心に誓ったのでした。
 
 
皆さんも、精算カードの取り忘れにはくれぐれもご注意ください。
 

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