依存体質
記事一覧へ公開日: 2020/07/03
習慣というのは恐ろしいものだ。物理的に打てない状況にあったここ10年は、なかばあきらめのような気持ちもあって打ちたいという欲求があまりなくなっていた。たまに短期間で日本に戻ったとしても、どうせまたすぐ打てなくなるんだしと、パチンコ屋から足が遠のいていたのだけど、日本滞在もすでに3ヵ月半が経とうとし、さらに向こう数ヵ月はステイジャパンが確定しているこの状況で、ほんの時間つぶしのつもりで入ったパチンコ屋がきっかけとなり、打ちたい欲がどんどんと湧きあがってきている。
その昔、田代のマーシーがインタビューで言っていた。いまでも目の前に覚せい剤があれば断る自信がないと、そんなことを言っていたし、実際に彼は再犯によって5度目の逮捕となったが、5年経とうが10年経とうが、完治しないのが依存症なのだとしたら、僕はパチンコ依存症なのかもしれない。
知識のない人間が依存症という言葉を軽々しく使うんじゃないと、誰か偉い人に怒られるかもしれないが、ためしに認定NPO法人リカバリーサポート・ネットワークが監修している依存のチェックリストを見てみたら、過去といまの自分をもとに照らし合わせたところ、9項目すべてがヒット。「重度ののめり込みの可能性あり」とのことなので、この結果をもとに考えるなら、やっぱり僕はパチンコ依存症なのだろう。
まあ、いい。24時間ぱちんこ、パチスロのことだけを考えていた時期が何年もあったのだから、そりゃ依存症に違いない。物理的に打てなかっただけで、目の前にパチンコ屋があれば断れないのはマーシーと一緒。それはそれで構わないし受け入れるのだけど、依存症でもなんでもいいから、勝たせてくれよと思うのだ。
僕だって攻略誌に身を置いてきた人間だ。勝つための方法論はわかっているし、最低限のことは実践しているはずなのに、今年いまだ0勝ってなんなのだろう。モンキーターンを打てば単発。サンダーVを打てばREG。大工の源さんにいたってはいまだ一度も当らず。依存症どうこうではなく、勝てないことが問題だと僕は思うのだ。
僕は、「のめり込み」という言葉をネガティブな言葉だとは思わない。仕事が好きで好きでのめり込んで、結果を出せばそれは素晴らしいことじゃないか。NPO活動にのめり込んで、自分のやりたいことをやっていたら、表彰されることだってあるかもしれない。
対象をとことん好きになって、熱中し、のめり込むことは、素晴らしいことだと思う。そこで負けるから、あいつはダメだとなるわけで、ギャンブルでも仕事でもなんでも、勝てばそれが正義となるわけだ。
そう、勝てば正義。昨日の負けなんてなかったことにできるのだから、今日勝てばそれでいいじゃないか。そう考えて、モンキーターンか源さんかで迷っている僕は、やっぱり依存症なのだと思います、はい。
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